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2019年11月27日21:03

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それは「恋愛離れ」なのか

 恋愛感情は成長とともに自然と芽生えてくるものかと思っていたけれど、ひょっとすると環境がそうしたものを誘導していたのかもしれない。「恋に恋する」という言葉があるように、恋愛は特定の相手という以前に、気になる異性とちょっと背伸びをした付き合いがしたいという動機、感情といったものがあるのだと思う。好奇心に似た気持ちとでもいうのだろうか。

 そして、そんな感情に導くのが、例えばドラマやマンガ、映画などの媒体だったのではないか。そこに描かれる恋愛は、やはり甘美なもの、ちょっと危険な感じだけれど、充足感を得られるものだった。

 けれども、エンタメが多様化するなかで、恋愛を扱う媒体は相対的に小さくなっている。私が十代くらいの頃、ゲームやアニメは子どものものだったけれど、いまは幅広い世代がそれらを楽しんでいる。ドラマも、サスペンスや刑事もの以外はだいたい恋愛ものだったけれど、いまではそんなこともなくなっているし、そもそも同世代がみんな見ている番組なんてなくなってしまった。

 こうなってくると、「恋に落ちる」という経験も少なくなってしまうのではないか。最近は、子どもたちが高校生になっても親と一緒に買い物をしても、特に恥ずかしいと感じないという。私の頃などは、中学生にもなれば、外で親と一緒に歩くだけでも恥ずかしいという感じであった。こうした感覚の変化はいつ頃から起きたのだろうか。ここ十年くらいだろうか。

 私の感覚からすると、恋愛は代替されているのではなく、異性と付き合うことの価値観が絶対的だったものから、相対的に変わったからというほうがしっくりくる。高校生になったら、大学生になったら、誰かと付き合う、付き合わなければならないというような、強迫観念にも似た意識を、おそらくいまの若者は持っていない。異性と付き合うことによってはじめて、高校生活や大学生活がはじまるといった、そうした価値観をそもそも持っていないのだ。
 それがいいか、悪いかは分からないけれど、その上で結婚することの意味を問い直していく必要があるのだろう。私たち大人も、ある年齢になれば自然と自分たちと同じように恋愛をし、結婚するはずだという先入観をまず捨てないといけない。

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■若者の恋愛離れが加速、一体なぜ? 中央大教授「アイドルなどで恋愛を代替。お金さえ払えば自分の話を聞いてくれる」
(キャリコネ - 11月27日 19:50)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=5880889
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