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2019年05月22日18:54

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石切り、採石

 今日はなぜか、郊外の石切り場を見学させてもらった。500年近く前から山を削り、石を産出しているのだという。もともとあった山の標高も、30メートルくらい低くなっているらしい。
 もともとは、山頂にあった岩の質がよかったことから、これを運んで鳥居などにしていたのだという。その後、採掘がはじまり、切った石をソリのようなものに乗せ、滑らせて下に運ぶようになったそうだ。下は港になっていて、そこに石を乗せて畿内などにも運ばれていったのだという。もっとも、ソリのバランスが悪くて、そのまま海に落ちるようなことも、昔はあったらしい。
 現在は、港も埋め立てられ、そこが石の加工工場になっている。石を磨き、かたちを整えると、さまざまなものに生まれ変わる。墓石はもちろん、ランプ台、オーディオの枠にも利用されていた。
 もっとも、どの石材も品質は異なり、ムラやシミがあるものは除外される。墓石などになるのは、ムラのないものが選ばれる。ほんのちょっとしたキズがあるだけで廃棄される。その一部はキズやシミのない部分を利用して他の製品になることもあるけれど、それ以外は使われない。石を産出する地域には、雨ざらしになった石材がゴロゴロしているけど、それにも理由があったようだ。

 また、採石もただ切ったり、爆破したりするのではなく、特殊な薬品を使って石を乖離させたり、発破をかけるにしてもダイナマイトを使うのはごく稀で、黒色火薬を少量用いて、爆破そのものでなく、そこで生じる空気圧で石にヒビを作り、それに沿って切るようにするらしい。失敗すれば、ムラやシミの原因になるし、そこは職人の腕の見せどころなのだという。職人は昔ながらの荒々しい気性かと思いきや、そうした細心の注意を払っている。このあたりも興味深い。
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