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2019年05月14日20:18

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うどん屋さんの閉店

 いまでこそ「うどん県」などと言われ、全国的な知名度も得ているけれど、まだ平成もはじめの頃までは、せいぜい地元グルメ的な扱いにとどまっていた。それも、地元の人たちが食べているようなお店ではなく、いわゆる観光客向けのところがほとんどだった。
 いまは、逆に地元のお店に注目が集まり、休日ともなると県外から来る人たちでごった返す。昔は小さな製麺所だったところも、広い駐車場を設置し、それもほぼ満車という状態が定着した。

 それ以前のこと。土曜の半日授業を終えて帰ってくると、母がいつも用意していたうどんは、近所のお店から玉をもらってきた、つけうどんだった。ダシも一緒にもらってきていたけれど、これがまた大変美味だった。しかし二十数年前に、そこは閉店してしまった。

 県外から親戚が来たときなどに出前をとっていたお店。ここでは基本的にきつねうどんを頼んでいた。上品なかけダシに、大きなお揚げがのっていて、これもまた美味だった。冬になると、しっぽくうどんといって、冬の根菜をふんだんに入れたうどんも名物である。ここはまだまだ現役。最近はお店によく行く。あのきつねうどんも健在である。

 もうひとつ。兄がとても気に入って、一緒に行っていたうどん屋さん。最初に紹介したお店がなくなると、ここに行く頻度も増えた。値段は安く、量は多い。そして美味しい。
 実家を離れても、帰郷すると昼はいつもここだったし、いまもほぼ毎日、通っている。昼休みともなると行列ができる有名店で、このあいだの連休は、店をあけていた日は、遠方から来た人たちが大勢、並んでいた。

 このお店が五月末に店を閉めるという。青天の霹靂とはこのことである。詳しい事情は分からないけれど、このお店がなくなると、私の朝昼兼用の食事まで消えてしまう。困ったことになった。
 SNSでも報じられ、今日はいつもよりお客さんも増えていた。月末にかけて、ますます混雑しそうな気がする。

 うどん屋さんに限らないことだけれど、何かの事情で行き慣れたお店がなくなるというのは、寂しさはもちろん、日常生活を営む上でも困ったことになる。兄に連れられて来てから、おそらく数千回のれんをくぐったところ。なくなるという実感は未だなく、昨日も今日も普通にうどんをすすっていたのだけれど、果たして来月からはどうしようか。重湯で生きることになるのか。
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