mixiユーザー(id:1940449)

2019年04月14日16:09

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チョムスキー「言語の科学」

チョムスキー先生はアメリカの言語学者だ
もう アメリカ本国では蛇蝎のごとく嫌われている学者の一人である

しかし この先生を実際に読んで批判している人は
思った以上に少ないという
ほとんどの人は 学者レベルも含めての食わず嫌いで
その原因は
あらゆる方向に対して 正面から突貫を食らわさないと我慢できない先生の性格にあるw

他の学者であれば
せめて志を同じくする者同士であれば なんとか折り合いをつけて
同じ方向性で論陣を張ることもあるだろう
しかし チョムスキー先生は
「ナニソレ? 全く理解できませんねw」で終わらせてしまうという強者だw

まー もっとも彼の言語学自体が数理学の応用で
いささか難解であるというのもあって
しかも しょっちゅうその理論に訂正が入るので
常人がついていけない部分というのが多い
おれも正直言って
若い頃から何度も挑戦してみたのだけれども
途中で投げ出す羽目になってしまったw
やっと無理やり理解した頃には
先生 平然と違うことを言い始めているのだw

この本は最近日本語版が出版された 
インタビュー集だ
この本を通読して やっと彼が何を言いたいのか
彼がどんな原則に従って物事を見ているのかがなんとなくわかってきた
分かり始めると これほど面白い人はいないw

とにかく チョムスキー先生は知りたい
あらゆることを知りたいし
どこまで知ることができるのか その限界を探っている
数十億年の歴史の中に生まれて
この歴史の一瞬を生きている人類というか弱い猿が 
この世のことをどこまで知る能力を備えているのかが知りたい
それについて
いい加減なことを言う奴がキライなのだw
そして
その人類が持っている わずかな原理にとって
荷が重いほどの期待を抱いている

先生の言う「生得的なもの」を認めてしまえば
積み上げてきた理論が崩壊してしまう学問分野は多い
反論するより黙殺してしまった方が確実な場合もあるだろう
でも チョムスキー先生は黙ってないw
まだまだお元気だw

チョムスキーに挑戦して
何度も撃退されてきた経験があるなら
この本は必読だろう
認知学や政治経済分野でも
彼の根本的な問いは今も有効性を持っている

彼の力の根源は 「問い」を見つける力だ
読んでいて
そうそうそこなんだよ 放り出されたままごまかされていたのは
と思い 度々読むことを中断してボーゼンとする
そして
「問い」を認識できさえすれば
いつかはその問いに答えられる日が来るだろうとも思わせられる
問題は 問いであると気づかない悲しい分野だ
それが人類の限界であるのかどうかはわからない
しかし 問いに気づかない
我々には認識できない限界点があるのは確かだ

ぜひ 興味があったらご一読をw
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