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2017年09月21日08:23

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vol.47 焼鳥は夕夜間強化でトップチェーン追随の切り札(Food104メルマガ転載)

毎度長文で失礼します。先週のFood104メルマガからの転載です。
昨晩発行のvol.48ではコンビニで売上構成比トップのあの商品について書きましたのでまた今度紹介します。

 前回は日本全体も抱える問題ですが、特にコンビニが苦しむ人手不足に
ついて取り上げました。今回のテーマは各チェーンが昨年あたりから急激
に強化を進めている、カウンターFFの焼鳥です。vol.43でも取り上げた
がっちりマンデー!!でファミマの焼鳥強化の模様が紹介されたり、ロー
ソンの「でか焼鳥」が日経MJヒット商品番付にランクインしたりと、メ
ディアへの露出の多さも注目度の高さを物語っています。

 他業態を見ても外食では鳥貴族が長らく絶好調。国産のチルド(冷凍原
料とはジューシーさが圧倒的に違います)の鶏肉を、当日の朝から店舗で
人の手での串打ちにこだわる鳥貴族。そのジャンボ焼鳥のジューシーさや
コストパフォーマンスは、他社にはそう簡単に真似できるものではありま
せんが、模倣業態が乱立しています。また長期間不振にあえいでいたワタ
ミは、「三代目鳥メロ」という新ブランドの立ち上げにより、見事に業績
を回復させました。スーパーマーケットなど小売の現場でも焼鳥は惣菜カ
テゴリーでも売れ筋上位で、鶏肉自体も牛や豚に比べ安価に安定調達でき
るメリットがあり、鶏消費の拡大の一因となっています。

 貪欲に客単価アップや、新客層の掘り起こしを怠らないコンビニ業界が
鶏ブームを見逃すわけがありません。セブン独走を許している二位以下の
チェーンの最大の課題は、平均日販の差と言われていますが、とくに夕夜
間の差が大きいです。その差を埋めるべく主婦層に夕食のおかずの一品と
して、左党にはお酒の肴として、新たな売上を生みそうな切り札が焼鳥
だったというわけです。
 合併でファミマへ看板替え真っ最中のサークルKサンクスが、元々差別
化商品として打ち出し、好評を博していたのが焼鳥でした。品揃えも多
く、筆者が個人的にも大好きな部位のぼんじりなどもありました。サイズ
も大ぶりで他チェーンでは考えられない調理オペレーションですが、店舗
でホットプレートで焼いて出すという手間のかけかたも、味の良さにつな
がっていました。ローソンは一時期、強引ですが冷凍の焼鳥をフライヤー
で揚げていた時期もありましたが、やはり油でベトベトしていました。今
は各チェーンの調理法は工場であらかじめ、スチームや炭火焼で加熱し冷
凍した焼鳥を、店舗で電子レンジで解凍・加熱調理しているようです。筆
者が巡回したポプラ、スリーエフでは焼鳥は発見できませんでしたが、上
位4チェーンの焼鳥を比較してみました(文中の商品仕様、価格などは
2017年9月時点の首都圏地域のもの)

焼鳥比較画像
https://yahoo.jp/box/z22HJw

焼鳥包材比較画像
https://yahoo.jp/box/aZL-ey

 以下4チェーンの比較データです。他にも各社数種類の品揃えがあるよ
うですが、筆者が訪れた店舗にあったものです。価格は税込、重量はミニ
ストップ以外はももたれの串(約4g)込みの重量です。

・セブンイレブン
(ももたれ、もも塩)130円、52g、2.5円/g
 今回探すのに一番苦労しました。まだ店舗限定販売で本社に問い合わせ
て販売店舗を教えてもらいました。他社がすぐに食べずに持ち帰りを想定
し、賞味期限も長い常温FFで展開している中、唯一ホットキープでした。
その為、乾燥防止用にフィルムに入っていて、多少べちゃついた感じで
す。カフェオレの例もそうでしたがあまりに巨体になってしまったばかり
に、新商品の全店展開が他社より遅れがちのセブンですが、そこは王者の
威厳で虎視眈々と改良を加え拡大を狙っているかもしれません。

・ファミマ
(ももたれ、もも塩、かわたれ、かわ塩)128円、69g、1.9円/g
 ホームページをみるとチルド原料使用をアピールしていますが、製造後
冷凍されているので残念ながら他社から味の面での差別化にはいたってい
ません。さらに残念だったのが、肝心の売れ筋のももたれの片面がぺった
んこの形状だった事です(他の種類は問題無し)。原因ですが以下はバイ
ヤー経験を持つ筆者の想像です。がっちりマンデー!の放映内容からリ
ニューアルに向け非常にタイトなスケジュールだったようです。製造を急
ぐと何かと不具合が出がちです。凍結を規定量以上の量で行ったり、規定
のコンベアのトンネルやスパイラルフリーザーに加えて、緊急でバッチ式
のパン凍結もしたとしたら底面が真っ平らになって冷食まるだしの残念な
感じになってしまいます。

・ローソン
(ももたれ、もも塩、かわたれ、ねぎま、豚バラ、ハラミ)
127円(豚バラのみ160円)、73g、1.7円/g
 でか焼鳥と銘打っているだけあってボリューム感あふれます。ホーム
ページによると備長炭使用をアピール。冷凍後の食感維持が大変なねぎに
も果敢にチャレンジしています。他社がFF汎用の包材に二本ずつぐらい包
装するのに対し、唯一焼鳥専用の包材に一本ずつ入れて販売する気合いの
入れようです。

・ミニストップ
(つくねもも)128円、83g、1.5円/g
 ももとつくねを交互に刺すという変わったコンセプト。4社中一番重い
ですが、焼き感が最もなく、ねぎが無いのにねぎ風味の調味料で味付けし
て人工的に感じます。元々FFの品揃え豊富でファンを獲得しているミニス
トップ。あえて他社ブームに乗って焼鳥では勝負しないという割り切り感
が伝わってきました。

 総じて各社努力はしていますが、バックヤードでしっかりと熱源で加熱
しているスーパーマーケットなどの焼鳥と比べても、店舗での最終レンジ
アップ調理では限界があります。筆者もするのですが、家庭ではトース
ターで焼くか、ガストーチで炙ると格段に香ばしさが増します。また各社
お酒の肴を意識しすぎてか塩分高めで、世間一般の焼鳥より大きめな事も
あいまって、完食するとかなり塩辛いです。そこでオススメなのがアレン
ジレシピです。今回のコーナーの為に大量買いした焼鳥は、そのままでは
我が家では食べ切れなかったので、串から外して親子丼にしました。その
辺りは心得ているのか、ローソンはホームページでよだれ鶏やピンチョス
など凝ったアレンジメニューを提案しています。

 今後各社どんどん改良を加えてくることでしょう。みなさんも秋の夜長
に、手軽に近所のコンビニの焼鳥を楽しんでみてはどうでしょうか。

9月11日時点筆者体重 68.0kg、前回比±0kg
大好物の秋刀魚の季節到来。お酒の量もついつい増え減量は小休止・・・

※当コンビニレポートコーナー内で述べられているコメントについては、
各種データ、筆者の知見に基づき作成されていますが、その全てが正確
性、確実性を保証するものではありませんのでご了承下さい。
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