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2016年09月11日19:48

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読書日記Nо.943(養老先生と南シンボーのゆるい対話)

■養老孟司・南伸坊「老人の壁」2016年3月毎日新聞出版刊

マイミクさんなら、私が養老孟司先生のファンであることを、先刻ご承知
だと思われる。

養老先生が書いた本なら、ほぼ無条件に手に取るほど、私淑している。

書棚には、30冊以上蔵書しているし、ベッドの横にも数冊おいて、寝る前
にナイトキャップがわりにしている。

この読書日記で取り上げた本も、10年間で、たぶん20冊弱あるのでは
ないか。

私が、書店でたまたま手に取った本が、文春文庫の「涼しい脳味噌」で
たぶん1997年頃だと思うが、ハマってしまって、主著ともいえる「唯脳論」
も当然読んだが、2003年「バカの壁」でブレイクするまでは、知る人ぞ知る
先生だった。

「バカの壁」がなぜトリプルミリオンセラーになったのかについて、養老先生は、
あちこちに書いていらっしゃるが、要するにこの本は、養老先生が書いた本
ではなく、養老先生が語った内容を、新潮社の編集者が、わかりやすく
書き直した本だった。

養老先生が書くと、少し、理屈ぽくって、人口に膾炙しないのだと。

だから、「バカの壁」は、養老先生の問題意識の核心が、普遍的であって
さらに、新潮社の編集者の、万人に届く、文章のスキルの合作だと。

養老愛を、くだくだ書いてしまいましたが、本書のことでしたですね。

惹句を紹介。

“「明るい老人の本」
大好きな虫採りに明け暮れる解剖学者・養老孟司。古今東西さまざまな
「本人」になっていくつもの人生を送るイラストレーター・南伸坊。ともに老人
になった二人が、「老人とは何か」「老人はどう生きるべきか」を、科学と
ユーモアで徹底討論! ”

“病気になったらどうしよう。死んでしまったらどうしよう。暗い気分になって
しまうのは、暗い気分になるものしか見ていないからだ。どんなに年を取っても
人生を変える発見がある。”

“死んだ後のことは生きている人にまかせよう。人間のことより花鳥風月に
目を向けよう。養老孟司のエッセンスと、南伸坊の笑いが炸裂する心が軽くなる
対談集。”

対談者の南伸坊さんについて、マイミクさんはご存知だろうか。

オムスビみたいな顔をした、1948年生まれのイラストレーターで、赤瀬川原平
さんに師事し、赤瀬川さんとの対談集や共著もたくさんあるが、ほっこりした
ヘタウマなイラストでファンも多い。

近年は、「本人伝説」というタイトルで、歴史上の人や、現代の著名人に、本人
が扮装した、ポートレート集が、話題を呼んでいる。

これが、似ていないと思いきや、似ていて、抱腹絶倒なのです。

ゆったりと養老節を語る養老先生に、南シンボーさんの合いの手が絶妙で、
ゆるくて、ゆったり、ほっこり、温かい気分になれる、「老人論」を堪能いたし
まして、読み手の心も、とっても、ほっこり(^^♪

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