まちがいなく温かい袋で出来上がり
おそらく「おぎゃあ」と押し出され
ほのかな光を浴びながらなんとなく
はじめて目をあけ、現れた輪郭
しだいに色濃く関わってくる影に
驚きと、恐れと、喜びを感じながら
確かなものを足がかりに
未来に向かってのびてゆく手足
長く空の一部を泳ぎまわったあと
反転して着地したダイヤグラムの上で
景色がうごく「ぎくしゃく電車」は未完成
しだいにスピードをあげ
さらに高く空へ立ち上がる
目の前に広がるあしたの大地
おぼつかない震動が体におどる
高く、もっと高く
遠く、どこまでも遠くへ
転んだ先に見つけた空に
みずみずしい夢が走り出す
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