mixiユーザー(id:60260068)

2013年06月07日00:46

12 view

『カラのペットボトル』

目の前に立つ500ミリリットルのペットボトルが
私はカラですと言いながらそっぽを向く。
その視線の先の2リットルのお茶は、
どうぞ、どうぞ、と、
愛嬌をふりまいている。

残り少ないカルピスのペットボトルは、
高いところから見下ろしながら、
私じゃ力になれないとタバコをふかす。

私は内政干渉に乗り出すことを決めた。

早速、2リットルの帽子をひねり取ったあと、
駄々をこねるカラのペットボトルを掴み、
双方の口を合わせると、
お茶が楽しそうに入っていく。

腹一杯になったペットボトルは、
2リットルに少しすまなそうな顔をしたが、
カルピスに向かって
得意気によだれを垂らしてみせた。


1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する