目の前に立つ500ミリリットルのペットボトルが
私はカラですと言いながらそっぽを向く。
その視線の先の2リットルのお茶は、
どうぞ、どうぞ、と、
愛嬌をふりまいている。
残り少ないカルピスのペットボトルは、
高いところから見下ろしながら、
私じゃ力になれないとタバコをふかす。
私は内政干渉に乗り出すことを決めた。
早速、2リットルの帽子をひねり取ったあと、
駄々をこねるカラのペットボトルを掴み、
双方の口を合わせると、
お茶が楽しそうに入っていく。
腹一杯になったペットボトルは、
2リットルに少しすまなそうな顔をしたが、
カルピスに向かって
得意気によだれを垂らしてみせた。
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