12/6の日記「村山槐多展(続き)」は、あれで一連の報告をエンドにしたつもりだったが、「まだ続きがあるんでしょう」という方が出てきてしまったので、やむを得ず、もう少しだけ書く事にした。私の最後の行の書き方が悪かったのだ。
�江呂蓮∩綾劼猟未蝓∠蚤燭�14歳年上の従兄、山本鼎の為に、岡崎市美術博物館が設えたコーナーである。
山本鼎は、日本美術史を齧った事のある方なら、「創作版画」や、「農民美術運動」や、「自由画運動」等で知られる画家,版画家である。
コーナーには、ゴーギャンを想わせるようなブルターニュの女や自然を彫った版画作品も並べられている。
今回の日記の主旨からして、彼の仕事や運動について詳しく話す事はしないが、鼎以前、版画というのは、原画を描く人、板を彫る人、刷る人は、別々の人がしていた。浮世絵然り。
しかし、それではいい版画はできない、として、1人で全てをこなすというのが「創作版画」の主旨で、近代版画のあり方を彼は提唱した。
しかし、展示された油絵や水彩画等を観ると、鼎の絵は生真面目で、特に槐多作品と並べられると、面白味に欠けるが、東京美術学校を首席で出ただけあって、人間の骨格等、デッサンも構造がしっかりしている。
槐多の描いた人間は、こんな所でこんな風に人の腕は曲がらないよなあ、とか思う事もある。
窪島誠一郎の言葉を借りて象徴的に言えば、「鼎は教育者、槐多はアウトロー」、という事になるのだろう。
だが、芸術というのは奇妙なものだ。
巧い人が描いた絵が1,600万円で、下手くそな人が描いた絵が1億円になる事はままあるのだ。
教育者よりもアウトローから芸術家は生まれ易いのだろうか？
これについては、ここでは、一概の答えを私は出さずにおく事とする。
「村山槐多の全貌」展1つについて、随分長く力を入れて書いてきたのは、彼への偏愛と、もう1つ、実はレポートの件が絡んでいた。
聴講している静岡文化芸術大学、立入正之先生の<西洋美術史��>の課題として、レポートの提出を指示されているのだ。(展覧会は何を選んでも可である。)
勿論、この日記に書いたままでは、学問のレポートとして不適だが、まあ個人としての整理はできたように思っている。
これらを基にしてレポートに取り掛かったところで、今日1日をかけて原案を作った。
指定されているデータ的な部分を書き足すと、全部(表紙,参考文献抜き)で、A4、10枚になった。これを半分に圧縮しなければならない。
だらだら長く書くのは楽だが、密度濃く短く書くのは難しい。
ともかく、12/21(水)が提出期限である為、もうしばらく七転八倒しなければならない。(ちょっと大袈裟か―笑)
最後に、スキャナーで取り込んだ1枚の紙を、添付しておく。
これが何の紙か、勿論お読み頂いた方はよおくお判りだ。
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