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2026年09月06日10:41

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453冊目『人間失格』

太宰 治 (著)

ん?ん?どしたどした??

いきなりなのか、、、はたまた今更なのか、、、
何の脈略も無く唐突な名作登場に、驚かれてる方もいらっしゃるかと思います。
実はですね、この手の企画は過去にもやってまして。

題しまして、シリーズ「日本文学不朽の名作を読む」
今回の『人間失格』で三作目となります。

66冊目『砂の女』
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113冊目『沈黙』
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うわぁ、吼えてますねぇ〜〜いやぁお恥ずかしい限り。

読書歴十八年目にして、遂にあの太宰と初対決。
『走れメロス』と迷いに迷って、やっぱ太宰らしさなら『人間失格』でしょと。
数多の人々が最も影響を受けた作品と公言する、日本文学名作中の名作。
俺もこれ程の覚悟を持って挑んだ作品は、過去に記憶がありません。
どっぷりと感情移入して数週間塞ぎ込むか、はたまた猛烈なアレルギー反応で完全拒絶するか。
どちらに転ぶにせよ、無傷の読了はありえない。

、、、こんなもんか、、、

これが嘘偽らざる正直な第一印象。
むしろ、奥野健明氏入魂の巻末解説の方が遥かに響きました。
そうなんだよなぁ〜〜、奥野氏の後ろには何万人もの太宰信者が控えてるんですもんね。
こりゃ軽々しく下手なことは書けんぞと。とは言え、嘘も書けないんで。
とどのつまり出来ることは、感じたことをありのまま書き殴るのみ。
兎に角、面白くない。
まあ『人間失格』読んどいて、面白いもつまらないもないんですが。
俺みたいなもんは素直に娯楽作品読んどきゃいいんですよ、どうせ純文学合わねぇんだから。
只、面白くないし好きでもないけれど、人気があるのは凄い解ります。

あらゆる人間を、合格から失格までの巨大な目盛りの上に配置するとします。
貴方ならどこら辺ですか?
真ん中、つまり合格と失格の境い目を如何に定義すべきか?
納税も勤労も国民の義務は果たしてるし、誰にも迷惑かけず慎ましく生きてんだから余裕で合格だろ!
しかし、誰も愛さず誰からも愛されない人生は、人間失格とまではいかなくとも赤点なのではないか?
命を繋ぐという生命体に課せられた最重要任務も果たせぬまま、、、
このままだと死後霊界に召されたとき、経験値不足ですぐにでも転生させられるんじゃなかろうか?
はあぁ面倒臭えぇ、霊界でマッタリさせろっつーの。

、、、などと、ワチャワチャ脳内会議は踊ってますが、要するに何を伝えたいかというと、「葉蔵」の気持ちも少しは理解できるってこと。
少なくとも先の問いに、「はあ?何言ってんの?合格に決まってんじゃん」と即答できる人とは感性が異なるということです。
どちらが正しい/間違ってる、合う/合わないとかそういうんじゃなくて、それぞれ全く異なる感性を有しているということ。
何せホラ俺も、葉蔵の道化ほど拗らせてませんが、常に他人の顔色を窺っては仮面を被り続けてきた男ですから。
今作を読んで、「俺のことが書いてある、太宰は俺のことを理解してくれている」という感想を抱く読者が多いのも、大いに納得のいくところ。

だ・け・ど、ツマんねぇんだもん。
共感するんじゃなくて、説教したくなんのよ。
モテない奴が女性の悩み相談に、ドヤ顔で解決策を提示してしまうっつーアレですわ。
完全に『人間失格』という作品の読書作法を間違ってますが、このまま突っ走りますw
そもそも、イケメンモテモテ実家金持ちというイージーモードで人生ゲームを始められることを感謝するところからでしょう。
世の中、ハードモードで苦しんでる人の気持ちも考えてよ。
不幸という物差しがなければ、幸せを計れないという矛盾。
確かに幼児虐待は、葉蔵の責任が及ばない許されざるトラウマ。
しかし、その後の自堕落な人生は全て自らの不甲斐なさが招いたもの。
外野から偉そうに言わせてもらうならば、結局現状を変えるには、何かしら行動するしかないんです。
困難から逃げるのも一種の行動。

「三十六計逃げるに如かず」

逃げる大いに結構。
しかし、逃げて逃げて逃げられるとこまで逃げたとしても、何時かは何所かで立ち向かわなければならないときが必ずやって来ます。
葉蔵は生きることからも逃げ出してしまった。
極限まで追い詰められた人間は二つに分かれます。
暴力が内側に向くか外側に向くか。
日本のいじめられっ子は自殺しますが、アメリカだと銃乱射事件起こしたりしてますよね。
作中葉蔵の度重なる人生からの逃亡、太宰の自殺、今も世界中で起き続ける追い詰められた人間による暴力の解放。
これらは例え媒体というフィルター越しであったとしても、目にした者たちへ、共感・憐憫・哀愁・自責・嫌悪・忌避といった複雑な感情を想起させ、不穏にさせるものです。
この感情を感じるか、そしてその感情を感じて心が揺らぐか。
この差が、そのまま今作の評価に直結してるような気がします。
そして日本国の風土や日本人の民族性には、この内側への暴力がDNAレベルで刷り込まれているのではないでしょうか。
絶対に認めない人も多いと思いますが、やっぱある意味、

弱さ≒優しさ

なんですよ。
しかし現状この社会を生きていくには、ある程度の強さが求められるわけで。
だからこそ、優しい人たちがこんだけ生き辛いんでしょう。

で、それを踏まえて俺から葉ちゃんにアドバイス。

「孤独を楽しみなさい」

これです。
人間嫌いだけど淋しい→より良い人間関係を構築できるようにコミュニケーション能力を鍛える。
なんで???
高所恐怖症を克服するためバンジージャンプしてどーすんの?
取り敢えず行動する努力は素晴らしいと思うけど、もっと他のやり方もあるんじゃない?
葉蔵なんて、他人と関わったら皆不幸にしちゃうんだから。こうなったら田舎で自給自足するしかないっしょマジで。
っつーか、皆して何故そんなに孤独を恐れるんですか?
誰憚ることなく一人で、自由気儘に生きてみればいいじゃない。
まあ、俺の感性が世間様とズレてんのかもしんないけどね。
なんせ人間失格ならぬ、赤点人間なんで(哀)

最後に、奥野健明氏による巻末解説より至言の一節をば

>この作品は、ある性格を持って生まれた人々の、弱き美しきかなしき純粋な魂を持った人々の永遠の代弁者であり、救いであるのだ。

要するに俺は、太宰や又吉先生や信者の皆さんより少しだけ、強くて醜くて嬉しくて不純な魂を持ってるってことでしょう。

『走れメロス』にしときゃよかった
★★☆☆☆
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