世川行介著
また本能寺かッ!
そぉでぇす、また本能寺。
ネタもフリもオチも全部知ってる話なのに面白い、そう!それが「本能寺の変」
これも毎回書いてっけど、定番も定番、手垢でベタベタの大ネタですから。
もう全部のパターンやったろう、流石に新機軸は打ち出せねぇんじゃね?と思ったら、、、
来ましたねぇ〜まさか経済方面から切り込んでくるとは。
“銀”が今作のキーワードです。
遠くヨーロッパの思惑も絡んできて、いやぁ〜スケールがデカイデカイ。
新事実の発見や資料の解釈が進んだ結果、ここ最近は戦国に世界史を絡めてくるのが潮流になってきてますよね。
大航海時代で訪れた人類初のグローバル化、極東の島国も無縁ではいられなかったと。
よく日本は資源が乏しいなんて言いますがとんでもない。
火山帯の日本列島は、金銀ザクザクのまさに黄金の国ジパングだったわけです。
そしてもう一つの大きな軸、大和朝廷に服わなかった人々の話。
天津神と国津神、縄文人と弥生人じゃないけれども、どうもこの国には古代、どちらの種族が日本列島を支配するかという権力闘争があったらしく。
今作では「倭の裔」と呼称されてます。
光秀や信長が朝廷側なのか、倭の裔側なのか、ネタバレになるのであまり詳しくは書けませんが、まあそーゆーことです。
只「倭の裔」っつーのがね。この“倭”って文字が曲者ですよと。
サブタイトルにも倭人伝第一部とありますが、実は俺もその一文字で借り渋ってたわけです。
面白そうだけど、倭人伝かぁ〜っつってね。
倭ですよ倭、う〜〜ん。
コレ日本という国号が定まる前に中華が名付けた蔑称ですから。意味はチビとか体が曲がってるとか。南蛮とか東夷とかと同じライン。
それがタイトルにバーンとなってるとこ見るに、、、
世川先生、あんま日本のこと好きじゃないんじゃね?みたいな。
そうそう、こんなこと作品が面白いかどーかには全く関係ないんです。
でもね、俺は悲しい哉、面倒臭い人間なんで(哀)
案の定朝廷、そしてさらには仏教勢力への憎悪がこれでもかてんこ盛り。
いやちょっと待ってと。
俺の中にも今まで培ってきた光秀のイメージあっから。
伝統と権威を重んじる非常に保守的なイメージなんすけど、当然勤皇家。
流石に逸脱し過ぎの感あり。
サーセン、軽くネタバレしちゃってますけど。
基本登場人物全員、己が野望最優先の手段を選ばぬ梟雄として描かれてます。
で、中でも特筆すべきは羽柴秀長の飛び抜けた外道振り。
小一郎悪役って珍しくね?
真っ先に、『天下を計る』→244
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1965769476&owner_id=263792
思い出しましたが、兵糧ちょらまかして私服を肥やすぐらい可愛いもん、それに比べれ今作での外道振りは桁違いです。
清々しいまでの真っ黒黒スケ、凄まじいまでの腐れ外道。
「戦国倭人伝第一部」
そーなんです、第一部なんです、続編では小一郎が主役と小耳に挟みましたけど、ドえらい爆弾仕込んでじゃないですか世川先生 → 絶対読みます。
さて肝の本能寺なんですが、動機は納得、真の黒幕も納得(小一郎じゃないよ)、しかしながら実行計画が余りにも杜撰過ぎ。整合性が取れてません。
秘密を知った一人の忍は確実に始末しておきながら、本能寺を襲撃した二千の兵はどーすんの???
いくら何でも二千の口を封じるのは不可能、どう取り繕っても露見するのは時間の問題だと思いますが。
ドス黒い動機といい、黒幕の背後に控える真の黒幕の正体といい、かなりゾクゾクさせられただけに最後の最後この詰めの甘さは正直残念、もう少し練り込んでいただきたかった。
多分第三部の主役は家康なんでしょう、光秀の意志を家康が受け継ぐってパターン。
予想ですけどね、多分当たってると思います。
二年後ぐらいに答え合わせ出来るかな?楽しみです♪
戦国アウトレイジ 全員悪人
★★★☆☆
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