ギリシアの島国・イタケの王オデュッセウス(マット・デイモン)が、トロイア戦争で勝利して10年。王はいまだ帰還せず、残された王妃ペネロペ(アン・サハウェイ)が、夫の生還を信じて待っていた。
しかし、アンティノオス(ロバート・パティントン)ら、ペネロペに求婚して王位を狙う男たちがあとをたたない。王の息子・テレマコス(トム・ホランド)や盲目の家来エウマイオス(ジョン・レグイザモ)は、彼らが王宮で宴を繰り広げるのを苦々しく思いながら、王妃同様、王の帰還を待ち続けていた。
テレマコスは、父の行方を求めてスパルタへ旅に出る。
スパルタ王から、巨大な木馬を城内に運び込ませ、その内部に隠れていたイタケの兵士たちによってトロイアを破った話を聞かされた。しかし、オデュッセウスの消息は分からない。
オデュッセウスは、戦いに勝利したものの、帰途の船旅で、巨大な一つ目の巨人に襲われたり、立ち寄った島で鎧で武装した兵士たちに強襲されたり、さらにセイレーンや、海の中の巨大渦に遭遇したり、渦を回避したかと思ったら、空から怪物に乗組員をさらわれたり・・苦難の旅が続いて、部下たちは全滅。
オデュッセウスは、流れ着いた島で海の女神カリュプソ(シャーリーズ・セロン)に助けられるが、記憶を失ってしまう。
その後、記憶を取り戻すオデュッセウス。彼の脳裏に、トロイアでの木馬での急襲作戦と、街が燃える映像がよみがえる。
物乞いの恰好でイタケに帰ってきたオデュッセウス。
ペネロペへの求婚者たちの、テレマコス暗殺のたくらみを知り、彼は王座に還り、妻子を守ろうと、戦うのだった。
「トロイア戦争」ってホメロスの叙事詩「イリアス」に歌われ、「神話」と思われていたが、神話を信じたシュリーマンの19世紀後半の発掘により、トロイア戦争が史実だとわかった、というエピソードは世界史の教科書にも出てくる有名な話だ。
わたしもざっくりと、オデュッセウスがなんかいろいろ苦労して故郷に帰る話だったかな〜とぐらいしか覚えていなかったが、うちの夫は子どもの頃「日本神話、ローマ神話、ギリシア神話」にハマって、それらを読みまくっていたらしく、映画をいっしょに見に行く前に、「イタケの王の帰還」の話を詳しく解説。
「帰って見たら、嫁ハンに、いろいろとちょっかいだしてる男がいるワケだ、だもんでオデュッセウスが怒って・・」という具合。
クリストファー・ノーラン監督作品。
オデュッセウスのお話は、映像化にはこれ以上ない、大スペクタクルだったろう。
映画の方も原作(?)の物語にほぼ沿ったお話で、たぶん欧米人にはホメロスやイリアスは「基礎教養」かと思われるので、映画見てても没入しやすかったのでは?
上映時間は3時間近くで少々長いが、イタケへの苦難の帰還を描くためには、必要なのかもしれない。
わたしはむしろ「単なるお話」を実際にあったことなんじゃないかと信じて発掘して、遺跡を掘り当てた、シュリーマンという人間に興味があります。
語学の達人として知られ、そういえば大学時代、わたしの研究室の男子学生が英語もドイツ語も得意で「K大のシュリーマン」なんて言い出すもんだから「たった外国語2か国語で・・お手軽なシュリーマンだなあ」と思ったことが。
(9月20日、イオンシネマ大野城)
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