柚木 麻子 (著)
前回借りられなかったんで今回。
見てよ、このメルヘンチックな黄色い表紙。
75歳のお婆ちゃんの日常。
たまには敢えてね、選んでみました。俺と全く合わなそうな作品を。
自分の好きなジャンルばっか読んでたら、趣味の範囲が狭まると思いまして。
っつーわけで、期待せず読み始めたんですが、これが中々の面白さ。
75歳のお婆ちゃんの日常とはいえ、主人公の正子さん、映画監督の妻で元女優、お屋敷にお住まいの小金持ちという設定。
有名監督だった夫の死を切っ掛けに、日常生活にさざ波が立ち始めるといったストーリー。
夫の借金の発覚、居候に蚕食される私生活、ネットの炎上騒動、治療が後回しになってる白内障、、、
深刻過ぎず楽観できずの、絶妙な塩梅でトラブルが正子さんに立ちはだかります。
持ち前の負けん気とアイディア、友人仲間たちに支えられ奮闘する正子さん、御年七十五歳ッ!!
これは読者の誰もが応援したくなるキャラクターではないでしょうか。
ちょっと意地悪で、一筋縄じゃいかない感じもお茶目です。
、、、、、、。
そんな楽しいはずの読書に忍び寄る違和感。
ん?、、、微かに滲み出るこの感覚は、、、これが、、、噂の、、、
ポリコレってやつですかぁ???
>ポリコレとは、ポリティカルコレクトネス(political correctness)の略で、人種や性別、宗教、障がいの有無などによる差別や偏見をなくすための考え方や対策を指します。日本語では「政治的正しさ」「政治的妥当性」などと訳されます。
勿論情報としては既知ですが、作品から直に洗礼を受けたのは初めてかも。
これが世間を騒がしとる例のヤツですか、、、
捻くれてない純粋な読者諸賢は、何の違和感も抱かないことでしょう。
流石柚木先生、見事に物語へ落とし込んでます。
野菜嫌いの子供にピーマンと人参を食べさせるため、細かくみじん切りにして炒飯に混ぜ込んだかの如く。
しかしッ、米の甘みとチャーシューの脂の間から滲み出てんスよ、ピーマンの苦みが。
「おそろしく朗らかなポリコレ オレでなきゃ見逃しちゃうね」
ゴメンナサイ。気になり出したらもう駄目。
登場人物がしたり顔で「マジカル二グロ」について講釈を垂れ始めるに至り、アレルギー反応全開。
「独善・傲慢・排撃」
ポリコレ三要素が皆無にも関わらず、こんなに鼻につくんだ。
やっぱ無理っス。
でも欧米の消費者は、この何十倍もの濃度でポリコレ汁をブッカケられてんでしょ。
そりゃ、アメコミもハリウッドもくたばるわ。
勿論、黒人の人魚姫がいてもいい。
「でも私はやっぱりアリエルの方が好み」←この発言だけで差別主義者として吊るし上げられる世の中が本当に幸せですか。
寛容を高らかに謳い上げる人々が築く不寛容な社会。
「マジカルグランマ」、誰もが想像する美しい白髪の優しいお婆ちゃん。
いいじゃん、何が問題なの?
そもそも俺は多様性、大賛成だっつーのッ!!
ポリコレ大ッッッ嫌いですけど、禁止しろとは微塵も思わない。
ポリコレだろうがステレオタイプだろうが、クリエイターが表現したいようにすればいいじゃない、消費者も素直に好きだ嫌いだ言えばいいじゃない。
何故に「政治的正しさ」とやらを持ち出して、他人の価値観を排除しようとするのか???
他人の自由を正当な理由なく侵害するのは、明らかな暴力行為です。
って、本の感想じゃねぇぇぇーーーッ!!
っつーか、四年前も殆ど同じこと言ってますw
303冊目『BUTTER』
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1976204569&owner_id=263792
またまた筆が疾走り過ぎたわ、柚木先生とっばちりもいいとこ。
改めて申し上げますが、今作には政治的意図は含まれておりません。
普通なら読んでホッコリ癒されるはず、俺が細部に過剰反応してるだけ。
ネットで感想散見するに、こんなこと書いてる奴いねぇっつーの(哀)
ノイジーマイノリティなんですよ、世に蔓延るポリコレと一緒。
週刊朝日連載、、、
★★★☆☆
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