吉田修一著
▼△▼ネタバレ注意△▼△
違う違うそうじゃない。
今、ここで求められているのは優しさじゃない、愛です。
理性じゃない本能。
アイツに迷惑をかけるわけにはいかないって、どうしてそうなる?
愛する人からかけられる迷惑なら、迷惑でもなんでもない。
どんな悩みや困難も、二人で分かち合いたいんです乗り越えたいんです。
むしろ蚊帳の外に置かれる方が何倍も辛い。
「必ず戻るけん、待っとってくれ」
たった一言、この一言だけで、どんなことにも耐えられるのに。
何故この一言が言えない???
今作における本当の悪人は誰か。
殺人を犯してしまった「清水祐一」か、それとも心底クズの大学生「増尾圭吾」か。
貴方の創った世界で懸命に生きようとしているキャラクターたちに、創造主という神の視点からさらなる痛みを与えるえげつなさ。
偏にこの『悪人』という作品をもう一段高みに押し上げんがため。
読み終わった読者の心に、一分一秒でも長くさざ波を立たせ続けるため。
まさにッ吉田先生こそが、今作最大の悪人なんです。
▼△▼ネタバレ注意△▼△
ふぅーーー、言いたいことは全部言っちゃったんで、あとはオマケみたいなもんです。
福岡と佐賀の県境にある三瀬峠で、若い女性の絞殺体が発見される。
被害者女性は出会い系サイト常用者で、交友関係がかなり乱れていたようだ。
捜査線上に浮かぶ複数の容疑者たち。
彼女は何故殺されなければならなかったのか?
そして犯人は、何故彼女を殺したのか?
映画をね、先に観てしまいまして。
随分前になるんでもうそろそろいいだろうと。
映画なんで。そうドラマじゃないんです。
長編小説を二時間半に収めたら、当然カットされてるだろうからその部分は初見で楽しめるし。
でもね、やっぱ映像の力は超強力だわ。
終盤はガッツリ、妻夫木聡さんと深津絵里さんの表情がまざまざと甦りましたね。
そんでもんで筋も結構覚えてる殆ど忘れてない、正確に言うと読みながら記憶が呼び覚まされていく感じ。
いやぁ〜〜初見で読みたかったわぁ〜〜
ズーーンと来ましたよ心に。でも二回目なんです、どうしても初回よりは浅い。
何か経験ってさ、感動の皮を一枚一枚剥がしていくことじゃないの?
、、、そう考えるとちょっと寂しいですね。
全編九州弁。
勿論俺が福岡出身ってのもあるけど、まああぁキャラクターの心情が押し寄せて来る来る。
っつーか、こんなに田舎臭かったけ?うーーん、俺も東京に染まってしまったか、、、
後は、、、そうね、、、ああ、何っつーの?満たされない日々をどう生きるかみたいな?
幸せじゃないけど不幸でもない。只漫然と暮らていくだけの人生。
日々経済と恋愛の格差を見せつけられ、夢も希望もトキメキもない。
この日本社会を覆いつくす閉塞感を如何に打破していくか。
いやホントマジで。この問題は社会全体で考えていかないと。
「京王線ジョーカー」は決して他人事じゃありません。
そもそも戦時中ではない現代の日本に、五体満足で生まれつくことが出来たってだけでも、地球規模で考えれば当たりの方なんですけどね。
飢えなくて済むようになった途端、メシが不味いって言い出すのが人間ってもんですから。
これだけ価値観が多様化しているのだから、幸せの形も色々あっていいんじゃない。
裕福さや理想の恋人、やりがいのある仕事だけじゃない自分だけの幸せの形。
「健康・趣味・自由」ここいら辺のキーワードにヒントがあると思います。
勿論俺だってメシは美味い方が良いしウン、だから、えぇーーっと、皆で料理勉強していきましょう!
セカンドインパクト
★★★☆☆
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