mixiユーザー(id:263792)

2020年07月23日16:07

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304冊目『熱帯』

森見登美彦著

「熱帯」
佐山尚一著

誰も最後まで読んだことがない幻の本らしい。
謎の小説を巡る摩訶不思議な「終わりなき物語」の扉が今、開かれる。

話の中の話、物語の中の物語と言えば、当コーナーではお馴染みのコチラ。
『夜は終わらない』→226
https://mixi.jp/view_diary.pl?org_id=1961182558&owner_id=263792&id=1961662894

今作では入れ子構造物語の聖典ともいえる「千一夜物語」も重要なキーワードになっています。
さて、森見流「終わりなき物語」や如何に?

えぇーーっと、ぶっちゃけるに、あんま面白くないです。
話の中の話に迷い込んでいく圧倒的トリップ感は「夜は終わらない」の方が断然上。
ん?いや違うな、、、正確には、、、

森見登美彦の『熱帯』は面白いが、佐山尚一の「熱帯」はツマラナイ。

これはね、ハッキリ言ってしまえば読む順番なんですよ。
「夜は終わらない」より先にコッチ読んで、入れ子構造初体験読書なら全然違った感想になったと思います。

怪しくも憎めないキャラクターたちが森見節全開で本の謎を追う前半は、いつも通りの作風で安定感バッチリですが、佐山尚一の「熱帯」が展開される後半は、まるで夢のようなフワフワした話が延々と続きます。
聞くところによれば、執筆中断期間を経て完成にこぎ着けたとか。
後半はまるで本当に佐山尚一が筆を走らせたよう。
森見先生の筆致が殆ど感じられません。
実はそれこそが森見先生が意図したことかもしれませんが。
これをどう感じるかで今作の評価が大いに分かれるのでは。
いつもの森見節を楽しみにしてる読者層は戸惑うと思います。

先ほど後半をツマラナイと述べましたが、う〜〜ん、ツマラナイ?とも微妙に違うんだよなぁ。
何っつーか、まさに熱帯の島にバカンスに来た感じというか。
欧米人ね、長期バカンス。
ホラ日本人が南の島に旅行したなら、海水浴に釣りに観光とイベントてんこ盛りにしちゃうでしょ。
そうじゃなくて、ビーチパラソルの下で一日ボーッと過ごすみたいな。
面白いかと問われれば面白くないけど、これも有意義な休日ではありますよね。
まさにこんな感じのマッタリとした読書と相成ったわけで。
ちなみに「夜は終わらない」はどんな感じかというと、そうね、、、

ビーチパラソルの下で一日ボーッと過ごしてたら、いつのまにか熱中症になってて、生死の境を彷徨った挙げ句幽体離脱、死後の世界を観て回った後、奇跡の生還を果たしたみたいなそんな感じw

そうなんです、別格なんですよ俺の中でアレは。
でね、「終わりなき物語」の畳み方、結末も対照的ですから。
あの奇跡の生還読んだ後だとどうしても、あっ、森見先生日和ったなと思っちゃいますもん。
今作読んで面白かった方は、是非「夜は終わらない」もチェックしてみて下さい。
って、他の作品の話でスイマセン、感想の入れ子構造です、なんつって。


リレミトじゃなくてD4C
★★★☆☆
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