作:安部公房 演出:眞鍋卓嗣 美術:杉山至
安部公房+城=カフカ的な不条理劇かと思いこんでいましたが、大きく裏切られました。
冒頭の舞台:終戦間近の朝鮮総督府?にある軍需会社の経営者邸宅の居間…飛行機の通過音や朝鮮人のデモの怒号が聞こえる。父がスーツ・コートを着て男を呼び内地出立を告げる。
男の父(創業者):中野誠也...拒絶症(終戦から時が進んだ事を拒絶している)を病み、寝巻姿で異臭を放ち、狂気と部屋に閉じこもる。但し、その拒絶症のきっかけの朝鮮脱出時の出来事を再現ごっこ(儀式)をすると眼に正気が戻る。内地へ戻る飛行機の二席を確保した社長であった父は病身の妻を捨て置き、男の妹にイザというときの毒薬を渡していた。男と共に内地へ出立しようとしたときに男の妹は服毒自殺してしまう。後継者の男のみを連れて内地へ帰る。
軍需企業現社長の男:齋藤隆介(画像1)…狂気の世界に入ってしまった父に未だに畏怖感を抱き、ごっこを止められない。父の病院送りを同意して、最後の儀式を行うことを主張し、従僕に父を正気に戻らせ、妹の死で終わる儀式を踊り子にストリップショーをさせる事で、父の妄想の世界と男の父への畏怖感が崩れる(ラスト舞台崩し)
男の妻:清水直子…今迄儀式の妹役をやらされていた。舅の精神病院送り主張している。もう妹の役をやらないと宣言した。弁護士である兄と一緒に男の禁治産者指定を画策。
従僕:斉藤淳…父の代から仕える。父を正気返らせる方法(飲酒)を最初に気が付き、自分が思うとおりタイミングで父を正気に返らせて、現社長である男に対して父の威を借りて、存在感を示している。男の妻が有利になると察知すると、権力の匂いに敏感で、男を陥れる証言の協力を匂わす。
若い女(踊り子):野上綾花…ごっこの妹役に雇われる。男を誘惑。
定価\5400/購価\5000/評価\6500D列16番下手ブロック通路二つ目…美術:杉山至…赤と茶色の絨毯が敷いてあり、その上に古風なトランク二荷積み重なっている。居間を囲む壁は正面には一間扉(男の父の部屋)。隅面取り斜め面の左右には縦長窓カーテンが引かれている。左右壁(但し観客の為にやや正面に斜め向き)には半間扉。右扉(男の部屋へ)左扉(階下の妻が支配する世界へ)ラストに於いて窓外の夜景や父の部屋は舞台崩し。
メタファーが張り巡らされいる。
父=国家・戦前軍国的日本
男=国民・戦後日本
男の妻=旧弊的日本
若い女=享楽的米国
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