『悼む人』 天童荒太著
以前観た、ドラマ版の『永遠の仔』が凄ぇ良かったんで(←十五年も前だって!)、天童先生とはいつか手合わせ願いたいなぁと思っておったんです。
が、
天童作品って、表紙がね、うん、表紙が。そう表紙が。
「全部何かキモい彫刻なんですものッ!」
ゴメンナサイ。
いやホラ図書館の書架を行ったり来たりしてると、結構「ジャケ買い」みたいなノリありますからねぇ〜
正確に言うと「ジャケ借り」か。
装丁が気に入らなくて、これまで撥ねてたんですよ。
最近映画化したでしょ『悼む人』
ちょっと前に書店で予告編チラッと観て、それが引っ掛かってて。
読了してネタばれ解禁したから、配役チェックしたら主要キャラ全員ドンピシャ。
特に主役「悼む人」/高杉晋作←ベストキャスティング。あんまヒットしなっかたみたいだけど。
っつーわけで、相変わらず彫刻はキモいし、表紙の色、赤は無ぇだろと思いつつ天童作品と初対決。
でもね、巻末の謝辞を拝読するに、天童先生随分と表紙のキモい彫刻(失礼!)に思い入れがあるみたく。写真も御自分で撮られたとか。
それでもやっぱキモいもんはキモい(文庫版の表紙の方が絶対合ってますって)
っつーか、感想書けよっつーね。
>不慮の死を遂げた人々を“悼む”ため、全国を放浪する坂築静人。静人の行為に疑問を抱き、彼の身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒された静人の母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・倖世。静人と彼を巡る人々が織りなす生と死、愛と僧しみ、罪と許しのドラマ。第140回直木賞受賞作。
死者を訪ね歩いて、全国を旅するっつー設定が、かなり突拍子もないっつーか。
実際作中でも、静人の行為は迷惑がられたり不審がられたり、新興宗教と勘違いされたりと中々理解されない。
勿論俺もそういう気持ちで読み進めた。
見ず知らずの人間の死を、赤の他人が悼んだところで何になる?と。
でも確実に何かが心に残る。
洋の東西、老若男女問わず、この物語に触れて何も感じないということは絶対にない。
正直上手く説明出来ん。
面白い/面白くない 好き/嫌い という従来俺が小説を評価する際、用いてきた価値観とは違う軸にある作品。感動したと簡単に言うのも陳腐に感じる。
俺も人生四十年、そろそろ折り返し地点だし、最近直面した年老いた母の介護の件もあってか、「死」っつーもんを、以前より現実的な問題として認識し始めたってことなのだろうか。
う〜〜ん、言いたいことは一杯あるはずなのに筆が疾走らん。
皆さんも読んでみればいいじゃない。
映画版もいつか
★★★★☆
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