『蟻地獄』 板倉俊之著
インパルス板倉再び。
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>平凡な単語の選択、固有名詞の乱用、練り込まれていない文章、ありきたりな設定、先の読める展開。
今作はというと、、、語彙増えてます、相変わらずの乱用、確実にレベルアップ、ありきたりながらリアル、どんでん返しに次ぐどんでん返し。
ハッキリ言ってまだ粗い。
まだまだ粗い、、、が、面白い! そう面白くなってるッ!!
芸人作家数あれど、品川の「ヤンキー」、劇団ひとりの「読みやすさ」、爆笑大田の「リベラル臭」、そして板倉の「ハードボイルド」と。やっぱ俺は板倉派だね、笑いのセンスも。
こん中じゃ一番売れてないっぽいが。面白いのに。
違法裏カジノでのイカサマがバレた主人公・二村孝次郎。
人質に取られた友人を開放する為の条件は、五日で三百万円用意すること。
うっかりハマった蟻地獄、果たして孝次郎は無事脱出できるのか?
全編「ウシジマくん」ノリ。
それこそ街に潜んでそうな、恐ろしい方々が沢山出てきます。
前作『トリガー」』の奇抜な設定は鳴りを潜め、今回はギリギリのリアルを追求。
もし、もし俺も、人生堕ちに堕ちたなら、、、
読者とキャラの近さ、これぞリアル。
日々真面目に生きていると自負する我々も、いつ何時蟻地獄に滑り落ちるやもしれません。
おぉ、怖い怖い。
しかし板倉先生、ホントに上手くなってます。
終盤二転三転からの伏線の回収、いささか強引ながらもキッチリまとまってる。
多少ボカして続編につなげるって手もあるのに、ちょっともったいないぐらい。
気になるところと言えば、説明過剰な点か。
もう少し読者に預けてくれてもよろしいのでは。
全部が全部、主人公が台詞で説明してくれるっちゅーのは、ありがたいがあまりにも稚拙。
ドア一枚隔てて殺すか殺されるかっつー状況で、延々四十ページ近く質問に答え合うって、そりゃ無ぇだろ。まぁ、面白いんですけど。
っつーわけで、なんだかんだ言いつつ今後に期待。
是非、このまま書き続けていただきたい。
次回作へのエールも含め
★★★★☆
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