このアニメーション映画、昨年のアカデミー賞長編アニメーション賞も受賞。話題になっていたのだが、残念ながらわたしは見逃してしまっていた。猫が主人公、というのでぜひ見たかったのだが・・
ところがなんと、2月22日の猫の日限定で、復活上映されるという嬉しいニュースが!
夫とふたり、見に行ってきました。
冒頭、森の水たまりに映る、自分の姿を見つめるグレーの猫。
ところが野犬たちの群れがやってきて、川の魚をつかまえ、奪い合ううちにそれが猫の目の前へ。思わず魚をくわえた猫は、犬たちに追い立てられ、必死で森の中を逃げる。
鹿の大群が地響きをたてて、疾走してくる。なにか異変が・・?
と、そこに洪水が。
水は森深くまで押し寄せ、猫と犬たちは必死に高台へと走っていく。
そこには猫の木彫りの大きな彫刻がいくつもあり、工房だったらしい家の中には、彫っている途中の猫の像も見える。
家のそばまで水位が上がっているが、犬たちは水辺にあったボートに乗り込んだ。
猫は、巨大なそびえたつ猫の木彫りの像の上に駆け上がる。しかし洪水はどんどんと増し、猫の像の耳部分まで登っても、もう水はすぐそこだ。猫は不安げにみゃあと鳴く。
だが猫の前に現れたのは、古びた帆船。
中にいたのは一匹のカピバラ。猫はそこに飛び乗った。
こうして猫の冒険が始まった。
船は半ば水没した森の中を進んでいたが、猫は船から落ちてしまう。
沈んでいき、溺れそうになった猫を体に乗っける形で、巨大なクジラが浮上して猫を助けてくれた。
船は水に浸かった、古代都市のような建物のあいだをすすみ、やがて、船の中に、キツネザル、白いラブラドール・レトリバー、群れの中で闘いに敗れたヘビクイワシたちが加わった。
猫は水の中で魚を捕まえることを繰り返すが、建物の中に取り残されていた犬たちを発見。森で魚をめぐって追い立てていた犬たちだったが、船に乗る仲間に入れることに。
その後、激しい嵐が襲い、船も揺さぶられ、猫はまた水の中に落ちてしまった。
必死に泳ぐが船は遠ざかる。
猫は石段のある岸辺に泳ぎ着く。石段を登っていくとそこは神殿のような場所で、ヘビクイワシと猫は、まるで異次元の世界に投げ込まれたようになった。
光の中へヘビクイワシが消えていき、猫は石段を下りていく。
猫はキツネザルが愛用していた、大きなガラス玉を見つけて、それを浮き袋代わりにして漂う。
突然、水位が劇的に下がり始めた。
水面下に隠れていた森が出現し、猫は森の中を走っていく。そこで猫はキツネザルと再会。
犬やカピバラたちが乗っていた船は、水位低下で、木に引っかかっていた。
まだカピバラが船に残っている。
猫はキツネザルと、船のロープを必死に引っ張る。
船が谷底に落ちる直前に森の地面に飛び移って、なんとかカピバラも助かった。
森の中では、巨大なクジラが座礁したように横たわっていた。その姿に悲しむ猫。
猫は水たまりを見つめる。そこには、キツネザル、カピバラ、レトリバー4匹の顔が映っていた。
ラトビアのギンツ・ジルバロディス監督作品。
セリフは一切なく、猫や犬の鳴き声のみ。
そして動物たちを、みょうに擬人化していないところがいい。
わたしも猫飼いなので、グレーの猫が不安げに鳴くシーンは、なんだかもうかわいそうで切なくなってしまった。
洪水が起き、船に動物たちが乗り、生き残った彼らがあたらしい世界を創る・・っていかにも旧約聖書のお話なのだが、ジルバロディス監督は宮崎駿氏の「崖の上のポニョ」に影響を受けた、と語っているそうだ。
あれも、洪水に見舞われ、船でさまようシーンがあったなあ。
夫は「3DCGでどこまで表現できるのかやってみた! という感じのアニメ」と言う感想。
動物たちの疾走する姿はダイナミックだし、猫の動きやしぐさも、ホンモノの猫ちゃんそのもの。猫好きのかたにはおすすめですね。
さいしょのシーンと、ラストシーンがリンクしているところなど、うまい構成。
いわゆる円環構造で、また物語が始まってゆくような期待感で、映画は終わる。
たのしい、猫の日を過ごせました。
観客サービスで、「FLOW」の猫ちゃんイラストのマグネットをいただきました。
(2月22日、キャナルシティ博多・ユナイテッドシネマ)
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