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2026年02月13日17:42

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映画「パピヨン」(NHK-BS)

1973年の米仏合作映画(ただしセリフは英語)。当時、スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンの2大スター共演、ということで大いに話題になった。

わたしは田舎の小学生だったが、兄が購読していた「中二時代」に、詳細な映画の紹介があり、それを読んでおおまかな内容を知った。近くに映画館などないから、もちろん見ないままである。ただ、フランス語で「パピヨン」は、蝶の意味だ、とこの時知ったのだった。
中学3年になって、現在のテレビ朝日が日曜日の夜にやっていた「日曜洋画劇場」で「パピヨン」が放映され、最初は見ていたのだが、囚人が処刑されるシーンで、いっしょに見ていた母親が「キャー! もう見たくない!」と言い出し、テレビが消されてそのまま(;´∀`)。

そんなわけで封切りから50年以上たってやっとこの映画を見ることになった。

胸に蝶のイレズミがあることで皆からパピヨン、と呼ばれる男(スティーブ・マックイーン)。彼は金庫破りを犯したのだが、殺人の濡れ衣を着せられ、終身刑となり、フランスから植民地である南米のギアナへ送られた。

灼熱の輸送船で、パピヨンはドガ(ダスティン・ホフマン)の姿を見つける。
度の強い眼鏡をかけたドガは国債偽造の罪だったが、こっそり大金を隠している。
そのため囚人仲間もドガの金をつけ狙っていた。
ひ弱そうなドガにパピヨンは、身を守ってやる、その代わり、その金で看守を買収しよう、ともちかける。

ギアナに到着し、看守に楽な作業に回してもらおうと画策するが、ドガの偽造国債で大損をこうむった、という看守がいて、ドガもパピヨンも沼地の奥に送られてしまった。
もし脱走したら囚人は捕まえられて、2年間独房に入れられるというのだ。

ワニがいるような過酷な環境で、パピヨンら囚人は強制労働させられる。
ドガに暴行した看守を止めようとする中、パピヨンは脱走。
しかし見つかって、独房へ。
ドガは手を回して、独房のパピヨンの食事に栄養価の高いココナツを加えるようにした。
彼のいたわりに感激するパピヨン。しかしそれが露見し、パピヨンは激しく拷問され、「差し入れの主」の名前を自白するよう責められる。
だが彼は最後までドガの名前を言わない。罰として食事は半分、ほぼ日の差さない環境にされるものの、パピヨンは、獄中にいる虫まで食べてサバイバル。
とうとう2年間をやり過ごした。

パピヨンは元の刑務所に戻された。そこではドガは、比較的楽な労務についていた。
だが、パピヨンは一生刑務所暮らしをする気はない。また脱獄をもくろむ。

当初は、「妻が弁護士と、刑が重すぎるからと釈放運動をしてくれている」と脱獄には消極的だったドガ。ただ、警備が手薄になるときを狙って協力するが、行きがかり上、パピヨンといっしょに逃げることに。

お金で買収した医師の囚人が用意したというボートは使い物にならなかったが、密林の中で会った男に、島に案内される。そこは、ハンセン病の患者たちが収容されている島だった。

患者の長老は、喫っている葉巻をパピヨンにすすめた。「ハンセン病はうつる」「おそろしい病気」と言われていたが、パピヨンは、もらった葉巻を喫ってみせる。
長老はその勇気にこたえ、パピヨンらにボートや金を用意してくれた。

しかし新たにたどり着いた島でまたも追っ手に迫られる。逃亡の途中で足を骨折していたドガは逃げられず、パピヨンは川に転落して気を失った。
そんな彼は、海辺の原住民たちに助けられた。つかのまの安らぎだったが、内陸のほうへ向かったところ、修道院の院長に通報され、今度は独房で5年過ごす過酷な生活が待っていた。

それでも5年間を生き延びたパピヨン。
もう髪は真っ白だ。
今度は絶海の孤島に送られることになった。サメも沿岸にいる。脱出不可能な島で、彼はドガに再会する。
彼は「妻は弁護士と結婚した」とさびしそうに言い、粗末な家で豚を飼っていた。
だがパピヨンの自由への情熱は衰えていなかった。彼は崖の上から打ち寄せる波の様子を観察。7番目の波にうまく乗れば、沖へ出られる。
彼はドガを誘うが「僕は行かないよ」。
別れの日、パピヨンは獄中生活を支えてくれたドガと抱擁した後、浮袋がわりのココナツが詰まった布の袋を、崖から海に投じた。
そして思い切って海に飛び込んで、布の袋に飛びついた。
彼の思惑どおりに袋は沖へ沖へと流されていく。
こうしてパピヨンは脱獄に成功したのだった。


昔から「脱獄モノ」とか「逃亡モノ」は、物語や映画の一大ジャンルである。
「パピヨン」は、その神髄のような映画。
パピヨンのサバイバルぶりの壮絶さ、そして「バディ役」でもあるドガとの友情が見ていて心を動かされる。
過酷な独房生活でも、自分の名前を明かさなかったパピヨンの男気に、ドガは生還した彼に肉入りのシチューをふるまうのだが、見ていて「ロクな食事なんかしてなかったのに、いきなり肉なんか食べさせたらダメだよ!」とわたしは言いそうになった(;´∀`)。
物語の時代は、たぶん戦前の話ですね。

念願かなってやっと見られた名作。
マックイーンはその後、スペクタクル大作「タワーリング・インフェルノ」に主演したが、1980年にガンのため50歳の若さで亡くなっている。
わたしは当時高校3年で、クラスのマックイーンのファンの女の子が、教室で泣いていたのを覚えている。
(2月12日、NHKーBS)
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