mixiユーザー(id:5348548)

2025年11月16日08:54

85 view

韓国映画「長孫〜家族の季節」

福岡市の「福岡市総合図書館映像ホール」で上映中の「コミュニティシネマフェスティバル」というイベントの一環で、「日韓映画の旅」の企画の中での上映作品。

この映像ホール、アジア映画の、なかなか見られない作品上映があったりで貴重な機会なのだが、なにしろ地下鉄の駅から徒歩20分近くかかる(;´∀`)
幾つも見たかったが、都合がついて見に行ってみたのが「長孫」。

慶尚北道の大邱に近い、のどかな農村。
キム家は、この土地の旧家で、当主の息子は豆腐工場を営んでいる。
機械化もし、かなり大規模に生産。
キム家では法事が始まろうとしていた。一族の女たちは、お供えの料理を作ったりと多忙だ。
女性の一人は「キリスト教なら、こんなめんどうはないのに」とつぶやく。

そこへ、ソウルから当主の孫・ソンジンが帰省してくる。
彼は俳優をやっているのだが、イマイチ売れていない。

当主の老人は、出来上がった豆腐の味をダメだというが、いまさら作り直せない。

俳優をやっているため、ソンジンは親戚中からいろいろ質問責めにされるのがうっとおしい。そして当主から三代目のソンジンは豆腐工場は継がない、と言ったため、またモメることに。

当主の老人はソンジンを山の中の墓地に連れていく。
そこの墓銘には老人の両親の名が。
没年は1950年。恐らくは朝鮮戦争での死亡だろう。

ソウルへ戻ったソンジン。しかしほどなくしてまた帰省することに。当主の妻である、祖母が亡くなってしまったのだ。ソンジンは臨終に間に合わなかった。
しかし、祖母の死後、叔母たちは祖母に預けていたはずのお金があったはず、と遺産のことでまた諍いが起こってしまう。

ソンジンは祖父である当主と一緒の部屋で寝たのだが、夜中、祖父はうなされてうわごとを言う。それは朝鮮戦争中のこと。
パルチザンに急襲され、からくも生き延びたが、両親は殺されてしまった時の恐怖だった。

明け方、ソウルに戻るソンジンはタクシーを呼ぶが、見送る老人は彼に積立貯金通帳をそっと渡すのだった。


劇場一般公開でなく、日本初公開作品のため、パンフもなく、キャスト名がわかりません(;´∀`)。祖母役の女優さんは、韓国映画でよく見る顔だと思うのですが・・
冒頭、画面がしばらく真っ白で、これ何? と思ったら、豆腐工場でたちのぼる、湯気の様子だった。そういう導入部はユニーク。
21世紀になっても「家父長制」「祭祀」「跡継ぎ」で自由になれない韓国社会の縛り。
その中で、朝鮮戦争で負ったトラウマを長年抱えて生きてきた、祖父の苦しみを知る、若い孫。
ラストシーン、雪が降りだす田舎道を、ひとり歩いて帰っていく祖父の姿をロングショットでとらえた映像が心に残る。
(11月12日、福岡総合図書館・映像ホールシネラ)
8 9

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年11月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30