mixiユーザー(id:263792)

2025年05月10日11:42

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414冊目『QJKJQ』

佐藤 究 (著)

殺人を観察し研究する組織。
殺人を“観察し研究するだけ”の組織。
防犯意識も倫理観もなく、只、殺人を見守るのみ。
暴力を制する武力を有しながら、動くのは全ての事が終わった後。
あくまで傍観者。
そんな組織が日本に存在しているとしたら、、、

佐藤先生とは二戦目。
何せホラ、あれの後ですから。
362冊目『テスカトリポカ』
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1984787355&owner_id=263792

上げに上げまくったハードルを潜ることになるのは予想通り。
今作も相当な面白さですが、やはり『テスカトリポカ』には敵いません。
読む順番、つくづく読む順番なんです。
フリーザ倒した後に、ピッコロ大魔王と闘うみたいな。
今作の刊行が2016年8月、『テスカトリポカ』が2021年2月といことで、四年半の時間がそのまま作品の完成度の差として感じられます。

キャラクターの多様性と深度、作り込まれたディテール共に『テスカトリポカ』が圧倒。
奇抜なストーリーには意表を突かれましたが、その分粗も目立ちます。
そうなんです、先にフリーザ倒しちゃってるからピッコロが弱く感じるってだけで、ピッコロもかなりの強さなのにね。
先に出会ってさえいれば、、、つくづく読む順番なんです。

とは言え、醸し出すその独特の雰囲気は一読の価値が充分にあります。
特筆すべきは「殺人を観察し研究する組織」の存在。
不気味過ぎる、何ですかこの後味の悪い都市伝説みたいなのは。
突っ込みどころ満載ながら、あながち全否定できないギリギリのラインを攻めてきます。
ないよ、ないけど、、、ひょっとしたら、、、あるかも?
↑この不安の煽り具合が実に絶妙。
『テスカトリポカ』は、バイオレンスが主で、アステカの神秘性が従でしたが、今作は「組織」描写の心理的圧迫が主で、バイオレンスがオマケみたいなもの。
もし『テスカトリポカ』のディテール力で今作が書かれていたとしたら、、、
怖ぇえ、マジで読後数日間くらい鬱になりそう。

「命だけではなく、記憶やこの世に存在していたという事実さえも消し去る究極の殺人」

本来忌避嫌悪されるものをエンタメに昇華し、さらにその先を目指す佐藤先生からは、今後も目が離せません。


暴力の先にあるもの
★★★☆☆
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