夕木春央著
あッ!見たことあるわこの表紙。
ちょっと前、書店で猛烈プッシュの平積みされてたでしょ。
もう読めるんだ、ありがたいですねぇ→→→っつーわけで即決。
長野県の山奥にある謎の地下施設を好奇心から探索中に地震発生、脱出不能に。
何とか脱出を試みようとする居合わせた九名。
そんな中、殺人事件が発生。
脱出不能の地下施設という完全密室に閉じ込められる極限状態にありながら、誰が?何のために??
じわじわと上昇してくる地下水面。
刻一刻と迫るタイムリミット、何としても犯人を見つけ出しここから脱出しなければならない。
サバイバルミステリーの快作。
流石。話題になってるだけのことはあります。
あの最後の大どんでん返しね、、、そう来たかつってね、マジでしてやられました。
長野で謎の地下施設っつーから、すわッ「松代大本営」でしょ!?って勝手にテンション上げてたら全然違いましたね。
で本題、先ずこの地下施設の設定が見事。
「何故こんな大掛かりな施設が、人知れず山奥に放棄されてるのか?」
という読者全員が抱く疑問に完璧解答。
何故食料が備蓄されているのか?
何故拷問部屋があるのか?
奇怪な仕掛けの数々。
あの設定なら全ての疑問を一言で説明できて、リアリティ無視の後付けも違和感なく練り込めます。
夕木先生やるなぁ〜とばかりにwikiで補完するに、特異な家庭環境下で育ったとのこと。
その数奇な人生経験が今作にも反映されてるんでしょうか?
密室殺人っつーことで、まさに王道ベタベタです。
密室に閉じ込められて殺人事件発生、何故か偶然メンバーの中に探偵役がいて捜査開始っつー超ベタの序盤から終盤まで、あるある展開に次ぐあるある展開。
で、読者ははたと立ち止まるわけですよ。
「あれ?夕木先生、コレどうやって畳むつもりなの?」と。
だってこのまま普通に犯人見付けて脱出じゃ芸がない、オチどーすの?ってね。
で、最後の最後にあの大どんでんですよ。
動機もトリックも完璧、参ったと言いたいところなんですが、、、
キャラクターが弱いッッ!!
終始謎解きとサバイバル中心で話が進んでいきますから、殆どキャラクターが掘り下げられてません。
何故あの行動に至ったかという動機はバッチリなのですが、動機を支える人間性の描写が薄いッ薄過ぎるッッ
もう少しキャラクター同士の関係性を過去も交えて描いてくれれば、感情移入もできたんでしょうが、作中の描写だけでは普通の人間をあの凶行に駆り立てたバックボーンが全く見えません。
極限状態で追い詰められてたからで確かに押し通せますが、正直もう一押し欲しいところ。
まあね。
あーだこーだ物申してますけれども、あらゆるパターンを予想して読んでみて下さいよ。
予想して予想して予想しまくって、、、そう来たかぁ〜〜というのを楽しむ作品。
アイディア全振りの一点突破
★★★☆☆
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