冲方丁著
ズバリッ!来年の大河の予習です。
あんだけ歴史小説読んどいて平安時代は初めてかも。基本、戦国と幕末ばっかなんで。
時の最高権力者「藤原道長」の娘にして、一条天皇の后となった「彰子」の生涯。
一代記ですね、、、一代記かぁ〜〜、俺は“抜き取り“の方が好みなんですけど。
例えば家康なら、「伊賀越え」とか「関ケ原」とか長い生涯の中から一つのエピソードを抜き取って題材にした方が絶対濃い作品になります。
歴史上の人物の生涯を一冊の作品に纏めようとすると、どうしてもイベントを駆け足処理する内容になりがち。
複数巻に跨る大長編ならいざ知らず、堂々の443項を以てしてもその駆け足感は拭えず。
基本的に、〇年〇月誰が何をしたの教科書的記述の連発。
ひたすら、即位〜退位〜崩御〜入内〜誕生〜宮廷行事の繰り返し。
あと、火事多過ぎ。内裏燃えまくり。陰謀渦巻く宮中にあって半分は放火なんですが。
そして皆、糖尿病で死んでいきます。
華麗なる平安絵巻に触れての感想が、「やっぱ精製糖質と運動不足のコンボはヤバイな」とはこれ如何に???
面白いか?と問われればハッキリ言って面白くないです。
作品の大部分が、同族同士の足の引っ張り合い、妬み嫉み憎しみ渦巻く権力闘争の教科書的イベント処理連発なんで。
じゃあ、二つ星付けて脱稿ですねと、そう批評は単純じゃない。
全然面白くないけど、読中何度も胸に迫るシーンがあるんだなぁコレが。
民を慈しみ、国家を安寧に導く。
権力闘争に翻弄され、様々な思惑が渦巻く朝廷にありながらも、その仁政を貫かんとする「一条帝」の生き様。
優雅にして高貴、まさにそのキャラクターは、俺が想像する殿上人そのもの。
そして、中宮として夫を必死に支えようとする彰子の健気さ。
ええわぁ〜〜
夫婦愛と大義、愛する人と天下万民。
公私とマクロミクロ両面から感動が押し寄せてきます。
それからもう一人、この時代のスーパースター、「紫式部」の圧倒的存在感を語らねばなるまい。
歴史を題材に採った作品では、スターを配置することによって、そこが読書進軍の橋頭保になりますから。
そりゃ俺だって藤原道長ぐらい知ってますよ。まあ、知ってるっつーか、聞いたことあるってだけですけど。
だもんでキャラクターは全然把握してません。エピソードも望月の歌ぐらいしか知らんし。
初めての平安時代で露頭に迷ってるとき、あの「紫式部」が出て来てくれるだけで、どんだけ心強いことか。
そして冲方先生、ココで仕込んでます。
この読者(平安時代素人に限るが)の気持ちが、そのまま作中の「彰子」に乗っかるっつーね、いやぁ〜〜やってくれます。
そんな感動とナビを担ってくれたお二方も、中盤で退場(哀)
彰子の人生同様、その後も苦難の読書は続きましたが何とか読了。
平安時代入門にはうってつけかと。
この時代は食わず嫌いでしたが、来年の大河も楽しみになってきました。
早速読了後、配役をチェックして今作中のキャラと俳優のイメージを比較。
紫式部役の吉高さんは勿論、一条帝と彰子に注目なんですが、、、俳優陣が若過ぎて全然解らん(哀)
平安時代入門
★★★☆☆
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