mixiユーザー(id:263792)

2020年01月04日17:03

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294冊目 『ポルシェ太郎』

羽田圭介著

『成功者K』じゃんッ!!
→258
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968930074&owner_id=263792

オイオイオイ、ほとんどそのまんまなんですけど。
じゃあ一度読んだパターンだからつまんないかっつーと然に非ず、面白いです。

>35歳。起業しポルシェを購入した太郎。自慢の愛車で向かうのは欲望か、死か? 堀江貴文氏も推薦する、芥川賞作家の超話題作。

年収1500万、東京タワーが見える恵比寿のマンションに住んで、立ち上げたイベント会社も好調、あらゆるコネで掻き集めた美女と夜の街で飲み歩き。
どっからどー見てもバリバリのリア充、皆が羨む生活。
まだ何か欲しいのか?もっと上へ?
いやぁセレブになったらなったで大変ですね。

俺なんか1500万あったら悠々自適なんですけど。
そもそも高級外車乗り回したいって気持ちが解らん。
そうね、一度二度ハンドル握ってサーキットで飛ばせればそれで満足。
ましてや大枚はたいて所有しようなんて気はさらさらナシ。
っつーか、国産の軽自動車でもいらんわ。東京住んでるなら移動は電車で十分。
服もファストファッションで全然構わんし、ああ、メシと住む所はちょっとこだわりたいけど、それでも見栄で都心住みたいとかは全くないですね。
この手の消費マインドの奴が日本経済を停滞させてるんでしょうけど。

そんな俺でも、起業で成功して俄セレブになって結婚でもしたら変わるんでしょうか。
周りの付き合う人間の層が上がると、やっぱ自己承認欲求が刺激されるんですかね。
ウチだけ国産車じゃ恥ずかしいとか、子供は私学じゃなきゃとか、年一回は海外旅行しないととか、、、
はぁぁ〜〜面倒臭ぇ。
あらゆる不幸は自分と他人を比べることから始まるんですよ。
俺なんか絶対マイペース貫き通す自信あるけどなぁ。
何せ未だにガラケー使ってる男ですから。
それどころか「時代の流れに抗うことが男の美学」みたいなところありますんで。
ハッキリ言ってここまで来ちゃうと完璧老害なんですけど(哀)

いや何が言いたいかっつーと、分相応ってことですよ。
普通に分相応に生きてれば人生に歪みが生じることはないでしょって話。
年収1500万の人間が1500万のポルシェ買うなんて狂気の沙汰。
そうなんですこの話、小説だから。
普通の人間の普通の人生を普通に読んでも面白くないんで、羽田先生が人工的に“太郎の人生”を歪ませてるわけです。
そう考えるとクリエイターって、キャラクターからすれば恐ろしい神ですね。

、、、、、、。

また本の感想と全然関係ないことをダラダラと書いてますけど。
でね、皆人生のキャラクターなんですよ、そして同時にクリエイターでもあるわけで。
なのに、わざわざ自分から人生歪ませてる人多くないですかってことよ。
ん?まだズレてる、、、いやいや軌道修正していってます。
今作に限らず過去読了した羽田作品からもこれまでに、「他人に流されるな」っていうメッセージを受け取ってる気がするんです。
『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』から『成功者K』、そして今作『ポルシェ太郎』と作を追う毎に解り易くなってるような。
他人からどう思われるかというより、自分がどう生きたいかという方が遥かに重要な価値観なのに、皆さんそこを履き違えてませんかっていうある意味羽田先生からの警告みたいな。
ポルシェを乗り回すセレブ生活には実感は湧かなくても、SNSの反応にイチイチ振り回される太郎の姿には身につまされる読者も多いのでは。

「K」は向こう側へ行っちゃっいましたけど、「太郎」はこっち側に踏みとどまりました。
、、、しれっとネタバレしてますけど。
っつーわけで、他の羽田作品の感想も併せて読んでいただければ幸いです。
ええ、自分で言うのも何ですが。
人生の真理?みたいなものの先端の端っこのその片鱗の極一部に、小指の先っちょだけですが一瞬カスってる様な気がする感じがしないでもありませんから。


今回も定番の図書館批判健在(哀)
★★★☆☆
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