福田和代著
>〈死〉の匂いを感じる力を持つ刑事、香西。定年間近の彼は失踪者の足取りを追いかけ、やがてゴミ処理施設の研究者、真崎に行きつく──。正義と悪が織り成す衝撃の結末とは!?
惜しいッ!
福田先生の優しさが、全面に出てきちゃってるちゅーか。
先ず、主人公のベテラン刑事「香西」のキャラが全然立ってない。
ベテラン刑事特有の渋さちゅーか、おっさん臭さちゅーか、そーゆーキャラの濃さを際立たせる要素がゴッソリ抜け落ちて味気ないアッサリ風味。
女性作家でもバリバリのおっさん書ける人はいるんで、それに比べると明らかに本作の「香西」は弱い。
おどろおどろしい話なのに、文章にその雰囲気を醸し出す不気味さも全然足りてない。
敵役の「真崎」なんか、料理の仕様によっては、まさに怪物に化けるのにもったいない。
怖い、怖がりたい、話に乗っかっていきたいのにイマイチ乗り切れない。
着眼点やアイディアは結構良いんだけど、超ハイテクの高温高圧水によるゴミ処理場、骨まで完全に溶かしきるって、、、余程の間抜けじゃない限り、出てきた瞬間にネタバレじゃん。
初耳の最新ゴミ処理技術に感心させてはもらいましたけど、小説なんで、話で驚かしていただきたい。
で、そのお話の方はというと、終始、香西が真崎に先手を取られる展開で、読んでてストレスが溜まる。
決して面白くないわけじゃないんだけど。
死の匂いを感じる特殊能力っつーのも、もう一捻り欲しいところ。
でね、、、
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。 」
ハイ、超有名な一説ありますけど、まあね、う〜ん、そうか、やっぱり、そーなりますわな。
惜しいッ!
★★★☆☆
ログインしてコメントを確認・投稿する