2001年7月26日。
我が家に
チャオを迎え入れた記念すべき日。
今年をもってこの日を「チャオの日」と改め、毎年、家族全員で
愛猫の死を慎もうってことになった。
本当は誕生日の方がいいのかもしれないけど、正確な日付がわからないので仕方ない。
寿司に、刺身に、ローストビーフに、煮干しに、鮭に、甘酒…。チャオの大好物ばかりが食卓に並ぶ。故人(故猫)をしのんでビールと日本酒で献杯。
そのうち誰ともなしに、撮り溜めていたチャオの写真や映像を持ち寄って、プチ観賞会を開いていた。
涙を浮かべる者、ため息を漏らす者、大声を張り上げる者、様々だった。
だが誰しもが、胸中には未だ癒えぬ喪失感を抱えていた。
個人的な話をすると、チャオが亡くなる前後あたりでいろんなことが起こり過ぎて、いろんな種類の
ストレスが掛かり過ぎて、ちょっぴり精神的に病んでしまったみたいだ。
食事が喉を通らなくなり(一ヶ月で5キロ痩せた)、安定剤とアルコール無しでは眠れない身体になった。大好きだった音楽も胸に響かなくなった。決まったばかりの仕事もどうやら続けられそうにない。こんな気分は、おそらく生まれて以来はじめてのことだ。
昨日、相方が肋骨を骨折したらしい。
なにかが確実に悪い方向に向かっている。一歩、一歩、着実に破滅へと向かって歩みを進めている。そんな予感がする。
ヌメヌメした触手が僕たちの両足を絡め取り、今まさに、奈落の底へと引き摺りこもうとしている。僕たちはそれを必死で振り解こうとするんだけど、そいつがあまりにヌメヌメしてるもんだから、「のれんに腕押し」で手応えがない。
あともう一個、イヤなことが起きたら、完璧に気が狂う自信があるよ。俺。
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