mixiユーザー(id:2230131)

2024年03月16日18:18

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Fearless/Taylor Swift

 今さらながらテイラー・スウィフト初体験です。
 彼女が出てきたときは、正直、よくある流行りの女の子シンガーのひとりに過ぎなくて、すぐ消えると思っていたんだけど…。音楽性をモダンに変化させながらあれよこれよでメインストリームのど真ん中に居座り続け、今や「2023年の顔」と呼ばれる程の巨大な存在になるとは夢にも思わなかった…。

 というわけで、グラミーも受賞して大躍進の契機となったと言われる2枚目『フィアレス』からチャレンジ。
 まず、出自がカントリー・シンガーということだが、本当にそうなのか?フィドルやバンジョーが味付け程度に添えられてる以外はカントリーぽいノスタルジックな要素は薄く、ラウドなギターやドラムスがガンガン鳴りまくっているので、普通にロック・アルバムとして僕には聴こえる。(カントリー・ロック?)
 いかにもゼロ年代の流行りの音って感じで(一時期のコールドプレイやアデルを彷彿させる)、特別新しいことはしてないんだけど、要所要所でツボを心得たバンドの音は、テイラーの歌を過不足なく引き立てている。

 なんにしてもテイラーの書く曲、そして声に好感を持った。一言で言えば「ポップ&ガーリー」ww。15歳の気持ちを歌った“fifteen”とか、40過ぎのオッサンがマジマジと聴いている状況に我ながら笑えてくるんだけど(笑)、この手の物の割には聴いていて嫌な感じがしないというか、引っ掛かりが少ないことが逆に良かった。
 真っすぐすぎるストレートで衒いのない歌で、清々しいほどポジティヴだし、変に格好つけたりセクシーぶるところもないし、フェイクとか織り交ぜた背伸びをした歌唱もしない。
 というか、うら若き女性がたどたどしくも瑞々しいボーカルで美しいメロディーを発する、それだけでオジサンはご満悦なのです(キモイな)

 やっぱり作曲者の人柄とか出自って、曲調に現れると思うんだよね。保守的な田舎町で育ち、穢れを知らないまますくすくと大きくなった18歳の女の子が、隣のクラスの男の子についての恋慕を歌う。それは遥か昔から変わらず継続されてきたティーンの物語。それ以下でも以上でもないし、決して高尚なものではない。
 だがたしかにそこには、ある特定の年代の女性だけが経験する輝きと、淡いイノセントがある。アート作品のような深みが無い代わりに、その感情の機微だけは圧倒的に「本物」だ。
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