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2019年01月26日20:05

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読書日記Nо.1151(日本の8大聖地)

■島田裕巳「日本の8大聖地」2019年1月光文社知恵の森文庫

休日に行く、紀伊國屋書店新宿店で、新刊として並んでいて
目が合って手に取った本。

こう見えても、還暦を過ぎて信心深くなっていて、休日の散歩コース
に、結構大きな神社(特に名を秘す)があって、必ず参拝して、
家内安全を祈るようになった。

子どもの頃、母親が、2、3か月に一度くらいの頻度で、霊験あらたか
な不動尊にお参りに行く習慣があって、ついていったことを思い出す。

当時は、物見遊山の気分で、昼食が楽しみな子どもだったが、今から
振り返れば、母親は、一心に家内安全を祈っていたのではないか。

人の世は、一寸先は分からない。
神仏に祈りたいという、寄る辺の無さを、人は抱えて生きている。

聖地、現代でいえばパワースポットに、平成の民も何かを祈るために
行っているのではという、問題意識があったりする。

さてさて、本書でした。惹句を紹介します。

“日本では土着の信仰である神道のほかに、朝鮮半島や中国から仏教が
もたらされ、多くの聖地が生まれた。参拝客が絶えない「開かれた聖地」
がある一方、禁足の「封印された聖地」もある。”

“パワー・スポットとも呼ばれる聖地には、一体どんな秘密があるのか。
聖地を聖地たらしめているものは何なのか。宗教学者が現地に赴き
その謎に迫る。”

目次も全部紹介します。

第1章 クボー御嶽(沖縄・久高島)
――何もない空間を聖地にするもの

第2章 大神神社(奈良・桜井市)
――なぜ神体山は封印されたのか

第3章 天理教教会本部(奈良・天理市)
――訪れる者を圧倒する一大宗教都市

第4章 稲荷山(京都・伏見区)
――なんでものみ込む現世利益信仰

第5章 靖国神社(東京・千代田区)
――英霊とギャルの祭典

第6章 伊勢神宮(三重・伊勢市)
――なぜ古代の継承神話が必要なのか

第7章 出雲大社(島根・出雲市)
――神が人間の前に現れるとき

第8章 沖ノ島(福岡・宗像市)
――タブーで封印された聖地

著者は、1953年東京生まれの宗教学者で、私と同世代なので、若年の
頃から、注目していた。宗教学者なので、オウム真理教勃興の頃、
興味を持って近づいて、オウムにシンパ的な文章を雑誌に発表したり
していたことを、オウム事件の後、糾弾されて、大学教授の職を失った。

最近また、復活して、本を上梓したりするようになって、ほっとしたり
している。

本書で取り上げられた「八大聖地」は、メジャーなものが多いが、宗教
いや信仰は、有限な生を生きる、人間にとって必要なものではないかと
思っている。
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