mixiユーザー(id:5540901)

2024年05月17日17:22

153 view

読書日記N o.1616(この先生きのこるには→きのこる先生とは?))

■川添愛「世にもあいまいなことばの秘密」2023年12月ちくまプリマー新書

2024年の新書大賞に、中公新書の「言語の本質」が選ばれて、新書等で一般読者むけの
言語学の本が少しブームになっているようです。

「言語の本質」は、読みましたが、私にとっては少し難解でした。↓

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987174006&owner_id=5540901

そこで、お口直しの意味合いも込めて、中高生向けのちくまプリマー新書の言語学の本
を手に取って見ました。

表紙の絵に、巨大なキノコの被り物を被った先生らしき人物がいて、笑えますが、これは
あくまでキャッチで、内容は、もう少し真面目なものでした。

それでは、本書の惹句を紹介します。

”「この先生きのこるには」「大丈夫です」これら表現は、読み方次第で意味が違って
こないか。このような曖昧な言葉の特徴を知れば、余計な誤解もなくなるはず”

”「結構です」→YESNOどっち?
「それですね」→どれやねん
「この先生きのこるには」→先生!”

”こうして誤解は広がっていく”

”「冷房上げてください」「大丈夫です」。言葉には、読み方次第で意味が変わる
ものが多々あり、そのせいですれ違ったり、争ったりすることがある。曖昧さの
特徴を知り、言葉の不思議に迫ろう。”

目次もすべて紹介します。

1 「シャーク関口ギターソロ教室」――表記の曖昧さ
2  「OKです」「結構です」――辞書に載っている曖昧さ
3 「冷房を上げてください」――普通名詞の曖昧さ
4 「私には双子の妹がいます」――修飾語と名詞の関係
5  「政府の女性を応援する政策」――構造的な曖昧さ
6 「2日、5日、8日の午後が空いています」――やっかいな並列
7  「20歳未満ではありませんか」――否定文・疑問文の曖昧さ
8  「自分はそれですね」――代名詞の曖昧さ
9 「なるはやでお願いします」――言外の意味と不明確性
10  曖昧さとうまく付き合うために

この先生は、1973年うまれの言語学者で、AIの自然言語処理等がご専門です。人工知能
から考える人と言葉の問題等を研究されています。

つい最近、生成AIが、テキストだけでなく音声でも、人のように会話できるように
なったというニュースが流れました。

言葉って、何でしょうね。

人類の思考の源泉であり、専売特許でもあるはずの言葉の領域が、AIに侵されつつある
ような気がしています。
33 20

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年05月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031