86年5月1日、両国国技館、新日本プロレスvsUWF5対5勝ち抜き戦第4試合(20分1本勝負)【新日本次鋒】坂口征二vs【UWF中堅】木戸修。レフェリー柴田勝久。
古舘アナ「紙テープが投げ込まれてまいりました。さあ、中堅の木戸、そして迎え撃つ形となりました坂口征二であります。やはり、これもかつての先輩・後輩であります。木戸も期するところがあってUWFのその闘いの精神に魅入られて離脱していきました。
今夜あたりが昔の総決算という、そんな感じがしてまいりました。背後に回りました木戸修、しかしながら坂口がディフェンスの体勢を取っております。桜井さんっ」
桜井さん「はい」
古舘アナ「ここらあたりで坂口が木戸を押していくと完全に新日サイドに人数的にも有利な展開となって来ますねぇ」
桜井さん「そうですねぇ、やはりねぇ、先程の山崎との試合を見ていましてもねぇ、関節技のですねぇ、ちょっとそのぉ〜、力を抜いたですね、強引に見えますがね、実に新たな逃げ方なんですよね。この辺りさすが坂口ですよねぇ。問題はそのスタミナですがね、やはり木戸君、これはもう坂口とねぇ、本当に相討ちでもいい、そういう気迫になって来るでしょうねぇ!」
古舘アナ「なるほど!」
坂口、木戸両者手四つ、離れる。再び組み合います。木戸は坂口のボディに蹴りを入れて行きますが、蹴りでバランスを崩したところを坂口が強引に倒していきます。
しかし、木戸は体勢を上にするとバックに回り込んでフェイスロック、ストンピングからアキレス腱固め。これはロープブレイク。
古舘アナ「山本さんっ」
小鉄「はいっ」
古舘アナ「まあ、その辺を振り返ってみますとですね、あれだけ山崎も坂口に対して果敢にですね、正面からですねぇ、関節技あるいはキックで揺さぶりをかけていったんですが、まあ、追い込まれてからもですね、坂口がですね、『お前達にはまだ負けん』という、その辺の貫禄でもってですね、自分のその、パワーがあるという最大限の自分のキャラクターをもって、撥ね付けていったというところがありましたですね」
小鉄「そうですね。やはりですね、体力の差ということはありますですね。」
古舘アナ「ええ!」
小鉄「何せ、坂口選手、いかんせん足腰が強くてパワーがありますから、手も足も出なかったという、そういう感じはありますね。でもこれは仕方ないと思いますよ」
古舘アナ「ええ!」
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