mixiユーザー(id:60260068)

2013年06月18日20:59

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『游月』

王宮にこもった灼熱の帝王を慕い

従順なさやけさをもって応える影

黒い絹を従え宵にあらわれては

空に叢がる泥を転々とかわしてゆく



地上のすみずみに向ける視線と

あらゆる生物の向ける視線が

冷めてゆく空の境目であわさる

鎮まる気配に足音もたてず

湿った風をまといながら滑ってゆく


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