■ラブレター
●きのう、結婚したころの甲子園口の思い出を書いたり、また
足跡のあった「らーめんちゃんの歌」さんのページを訪れたり、
「タバスコ」さん要約の山田太一小説「君を見上げて」を読んだり
して、自分のことを思い出した。
●「らーめんちゃんの歌」さんは、なんでも「夜中に書いたラブレターを
翌朝読み返す会」の会長らしい。
夜中に、もんもんとして書いたラブレターは、
翌朝読み返さないとね。
だってそうでしょ。
ぜひ読み返してみて下さい。
絶対に、ひっちゃぶいて、捨てますって。
●たしかに「らーめんちゃんの歌」さんの言うように、
一人きりでね、コンつめて、想いを伝えようとして、
それで言葉を選んで書いたラブレターって、自分の中の
弱々しい部分がかなり出てくるよねえ。
夜中だったら、その効果はもうテキメン。
そんなもの他人に読ませた日にゃあ、そりゃもう引きますよ。
●そうなのだ。そう思いつつ、朝の光の中ではとても恥ずかしくて
口にすらできないような<想い>を綿々と書いて、酔った勢いで
私はポストに投げ込んだ。
そんな手紙を何通、書いたことか。
ときには、雑誌「思想の科学」に掲載された「茅辺かのう」という
人の生活報告を書き写して、送ったりした。
しかし、返事はこなかった。
●返事がこないのに、私は次々に書いた。自分の「ぐじゃぐじゃ」した
弱さがいっぱい詰まった手紙を送った。
そして、大学が休みに入り、宮崎に帰省して彼女と喫茶店で
あった。手紙では饒舌に語っていても、会えば何も言えなかった。
気まずい沈黙が続いた。
●でも、どうしたことか、それから5年後、私は彼女と結婚することに
なったのだ。そして事実、結婚し、もう36年過ぎた。
妻は、言う。
「実はネ、あんたの手紙
お母さんが楽しみにしていたの。
ヒロヒコさんの手紙、次のはまだ来んと?って」
中には、封も切らず、まったく読みもせず、義母に渡した手紙も
あったとか。
つまり、私は、せっせとお義母さんにラブレターを書いていたのだ。
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