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2006年03月08日23:51

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●寄り道ついで (70)/■詩の会

■切ない話

 ●きのう出かけた松岡正剛さんの「千冊千夜」に、こんな一文を見た。


    良寛はどんなときも、一番「せつないこと」だけを表現し、
    語りあおうとした。
    「せつない」とは古語では、人や物を大切に思うということ
    なのである。そのために、そのことが悲しくも淋しくも恋しくも
    なることなのだ。それで、やるせなくもなる。

    しかし、切実を切り出さずして、何が思想であろうか。
    切実に向わずして、何が生活であろうか。切実に突入することが
    なくて、何が恋情であろうか。


    ぼくは思うのだが、われわれはあまりにも大事なことを語ろう
    とはしてこなかったのではないか。また、わざわざ大切なことを
    語らないようにしてばかりいたのではなかったか。

    良寛の詩歌を読むと、しきりにそのことを思いたくなる。

      ・松岡正剛の千夜千冊/「良寛」



 ●これを読んでいて思い出したのが、吉野弘さんの詩「burst 花ひらく」
  だった。

     ・吉野弘/「burst 花ひらく」



  僕らはなんと長いこと、切実な話、魂の話をしてこなかった、と
  そんな思いにかられたことはないか。


  もう35年もむかしの話だ。
  私は職場に「詩の会」という呼びかけのポスターを貼った。

  詩はどうでもいい。要は、切実な、魂の話がしたかった。


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