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2008年10月18日17:16

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●うみうし独語(284)/■独語

■独語

 ●きのう、仕事がおわってから大阪に出た。
  三宮で落ち合い、大阪駅近くのビルの最上階の中華料理店で
  妻と長男と三人で夕食をとった。


  窓からは高層ビルと街の明かりと
  行きかう車が見える。
  劇場では「オペラ座の怪人」をやっているのが
  見えた。


  ちょっと多すぎたかな、と思った料理も
  最後、長男が片づけてくれた。
  この日、彼の38歳の誕生日で、勝浦の山奥・色川での百姓塾を終え、
  あさって、また福岡に帰り、仕事をはじめるという。



 ●地下鉄の心斎橋で降りて、次男の店に出向く。
  大丸近くの飲食店街にある古びたビルの3階のバーである。

  妻がメールを入れてあったので、
  次男はこの時間にもう店に入っていた。
  はじめて見る若い女の子のスタッフがいた。


  先客の男女が「よろしく」と声をかけてきたので、
  「父です、母です、こっちが兄」と挨拶したら、
  「まじですか?」と、半信半疑のような様子をみせて
  「そう言えば、似てる!」と、やや社交辞令的に
  私と次男と長男と見比べて、あれこれ
  目じりや鼻の所が似ている、などと言った。




 ●バーボンのオンザロックをダブルで3杯、飲んだ。
  すでに生ビールをここに来る前に飲んでいたが、
  バーボンは口当たりよく、やわらかく、うまかった。


  シングルでもう一杯おかわりして、
  心地よく酔って店を出た。


  長男の歳に、私はこの須磨の地に引っ越してきた。
  1983年、春のことである。
  その前の年の暮、母は最後まで、「ヒロヒコは大丈夫だろうか」と
  分譲のこの家を買ったことを心配した。

  そして、この家に来ることなくその年の暮に亡くなった。



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