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2008年10月12日01:07

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●うみうし独語(281)/■のほほんと生きる

■のほほんと生きる

 ●粒ウニか、蟹の卵かと、
  見まごうほどに
  おびただしい小さな花をつけた
  金木犀は
  むせかえるような香りを放っていたが
  きのうの雨で
  きょうは、おだやかに匂う。


  やがて花が落ち
  この香りも消えていくだろう。




 ●昨晩、緒形拳さんの追悼番組で『帽子』をやっていた。

  ことし8月、NHK広島開局80年記念として放映されたもので、
  脚本は、呉出身の池端俊策氏。


  軍港・呉で、かつて山本五十六連合艦隊司令長官の軍帽を作ったという
  帽子店の息子・春平と、原爆で胎内被曝し近くに住んでいた幼なじみ世津との
  物語である。


  これもまた、

  「人並みに精一杯生きてきて、ひょっとして
   あるいは別の人生があったかもしれないが、
   しかし、やはり、この人生しかなかったのだ」


  という話。



 ●8月に観たとき、
  「緒方拳も老けて、ずいぶん、痩せたなー」とは
  思った。

  「帽子」は、6月に制作されたとのことだから、
  もうこのとき、癌はかなり進行していたのだろう。




  死や病い、人生には
  どうしようもないことがある。


  ドラマでは、
  むかし、
  春平(緒方拳)は世津(田中裕子)に、

  「のほほんと生きたらいい」と

  いって、慰めたが、

  再会した時には、
  こんどは、
  余命幾許もないはずの世津が
  老境の春平に、

  「のほほんと生きたらいい」と

  言ってなぐさめる。


  そして、
  それは、「今を生きるということなんだ」と
  春平に気づかせてくれる。


  ・http://www.nhk.or.jp/hiroshima/eighty/boushi/about/index.html

  ・http://nozawa22.cocolog-nifty.com/nozawa22/2008/08/nhk_05bc.html

  ・http://dramato.blog98.fc2.com/blog-entry-6386.html





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