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2008年10月07日01:40

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●うみうし独語(280)/■里の秋

■里の秋

 ●おととい、朝、金木犀はつぼみだった。
  夕方、そのそばを通ると
  もう香りはじめていた。

  去年より早いのだろうか。
  
  ここに引っ越してきて
  もう何度も
  この花の香りにふれ
  思うのは、そんな同じこと。



 ●昼休みに読む「本」に
  志水辰夫「きのうの空」を選んだ。

  10篇の短編で構成されていて
  凡庸な人々が
  人並みに精一杯生きてきて、ひょっとして
  あるいは別の人生があったかもしれないが、
  しかし、やはり、この人生しかなかったのだ、
  という思いのようなものを綴っている。



 ●10篇の最後は『里の秋』である。

  「自分の歩いてきた道を、さまざまな主人公に
   仮託し、市井の人間の戦後史を書いてみよう」

  「すると瞬時にして、最後の作品は『里の秋』で
   締めくくろうと決まった」

  と、著者は書いているが
  『里の秋』は、この歌が生まれた時代背景を
  下敷きにして書いている。


  家族、生まれ育った家、
  そして時代。
  決して自由にはならない
  それらの条件のなかで人は生きていく。


 ●昭和11年生まれ。
  私より九歳上である。


  童謡『里の秋』については、
  Home Page「銀の櫂」に詳しく書かれていた。
  
  ・http://www.aba.ne.jp/~takaichi/douyou/satonoaki.html



  
  
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