mixiユーザー(id:1040600)

2005年10月10日20:30

40 view

●日々雑感(26)

■音楽音痴の音楽かぶれ

 ・私は「おっちょこちょい」である。
  アメリカに行くまで、アメリカは「大嫌い」だった。

  それは、「アメリカ・アメリカ」という映画で観たように、
  また、D.H.ロレンスが言ったように、「自由の国」
  アメリカが私の魂の底までだましてくれないからだ。

  ところが、西海岸のロス・アンジェルスや、少し中部の
  フェニックスで、小売スーパーや商業施設を10日間ほど
  見て、また、自由行動で街をぶらつき、食料品を買ったり、
  レストランで食事をしたり、建売住宅を見て回ったりして、
  アメリカン・ライフ(まぁ、中流の)に触れて、思い知ったのは
  日本人と比べて、彼らがいかに生活を「エンジョイ」しているか
  だった。「エンジョイ」という語感を知ったのだ。

  私は、たった10日間ほどで、「アメリカ」にかぶれた。
  それは、米国に対する認識が変わったことではない。
  米国に対する認識の変更ではなく、私自身の「生活」の
  とらえ方、「生活を楽しむ」「生きる」ということに対する
  「認識」の変更である。



■前振りが長い

 ・「音楽音痴の音楽かぶれ」を書こうとして、どうして
  ここまで戻らなければならないのか。
  前振りが長い。長いが、私の気分はそこから始まっている。

 ・jazzを聴きだしたのも、そこからである。
  学生時代、「教養主義」みたいに「ジャズ喫茶」に通ったこと
  はある。しかし、それは「あの本読んだか」というのと
  同じように「あの○○○○聴いたか」という類のものであった。
 
  長男が正月に福岡から、神戸に帰ってきて、
  「暇ときは何している」と聞くと、
  「ジャズを聴いている」というので、
  直接的には、「私も聴こう」と思った。
  言葉少なの長男との話題をつくるために聴いてみようと
  思ったのが、動機である。

 ・それと、「洋楽」が「邦楽」よりも「自由」や「エンジョイ」という、
  蓮っ葉な感じを抱かせ、しかも、その蓮っ葉さにあこがれるものがあり、
  ちょうど、インターネットで「mp3.com」が何万曲も
  「フリーミュージク」で、アーティストの登録した曲を
  無料でオン・エアしていて、ダウンロードもでき、私は 
  「narato's music」というネット放送局を開設し、毎日
  日替わりで、私の選曲した曲を「this one !」、「この
  アーティスト、この一曲」として流し始めた。

  そのアーティストがどんな人か全く知らない、まして
  音楽音痴、ただ頼るのは自分の好き嫌いだけ。
  約1年間、聴きまくった。まだ、その頃は裁判闘争を
  していて、働いていなかった。自由時間があった。

  おそらく、あとにも先にも、そんな時間はもうこない
  だろうと思う。

 ・そのとき、私は本当に「かぶれ者」の「おっちょこちょい」。
  3000曲くらいは聴いたと思う。1曲、気に入らなかったら
  30秒ですぐ次の曲だ。ジャンルは何でもよかった。
  ただ、私の身体にフィットするもの。

  そうするうちに、自分の「好悪」が自分で自覚できる
  ようになる。そして、自分が気に入った曲が、実は
  有名アーティストであったりすると、自分の耳も
  まんざらでないとか、また、「世間は、まぁ普通人が
  好む曲を好むものだ」とか思って、ご満悦。

  ステイシー・ケントやダイアナ・クラールやノラ・ジョーンズ、
  この人たちは、日本でCDが発売される前に、私が聴いて
  選んだ人。だから、まるで私が「発掘」したように思っている。



■次号(日々雑感27)を読む
 ・http://mixi.jp/view_diary.pl?id=44745791&owner_id=1040600

■前号(日々雑感25)を読む
 ・http://mixi.jp/view_diary.pl?id=44332739&owner_id=1040600


    
1 5

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する