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2023年10月11日20:31

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読書日記N o.1566(孫娘に家計を心配され、「三千円の使いかた」を読んでみた)

■原田ひ香「三千円の使いかた」2023年4月第24刷中公文庫

先日、小4の孫娘からショックな質問を受けたと、妻から聞きました。

それは、妻が、孫娘たちにコンビニでお菓子を買っていいよ、と伝えたら、控えめに
買った姉の孫娘から、以下質問を受けたととのことでした。

小4孫娘「うちは、お父さんもお母さんも働いてお金を稼いでくれていて、それで
買い物ができるが、じいじとばあばのうちは、じいじもばあばも働いていないので、
お金は大丈夫?」

なんと、我が家の家計を心配してくれました。
我が孫ながら、痛いところを突いてくるなぁと、ドキッとしてしまいました。

年金と貯蓄の話をざっとして、心配してくれるのはありがたいけど、大丈夫だよ、と
伝えましたが、理解してくれたかどうか。

(大丈夫だという、固い確信ではなく、大丈夫のはずだという、祈りのようなもの
なので、目が泳いだのを、孫娘に見られたのではないかと、心配でしたが・・・笑)

確かに、客観的にみれば、自分たちの両親と比べると、じいじとばあばは、どうやって
お金を入手しているのだろうと、子どもながら、不思議ですよね。

それで、手が伸びたのが本書でした。

本書は、ジャンル的には、なんというか、家計小説と勝手にネーミングしてみました。

主人公は、70代の祖母、50代の嫁の専業主婦、20代の二人の娘たち、同居していない
合計4名の、オムニバス形式で、家計をキーにした人間ドラマに仕立てたのが’新鮮でした。

お金の話は、お金の話として、事実として述べ、できるだけやわらなく、温かく包み
こめるところは包み込む、新しタイプの、家庭小説で、年金2000万円問題など、家計
に社会全体の目が行っていたこともあって、人気が出ました。

本書は単行本としては2018年刊行ですが、火がついたのが、文庫本になった2020年で、
2022年どは、文庫部門年間第1位、80万部を売り上げたとのこと。

さらに、2023年1月からは,民放で、葵わかな主演でTVドラマ化されました。

その波からは、完全に乗り遅れている私は、遅まきながら、読んだのですが、家族の
お金の問題を、やわらかなヒューマンドラマにしていて、面白かったです。

それでは、惹句を紹介します。

”垣谷美雨さん 絶賛!
「この本は死ぬまで本棚の片隅に置いておき、自分を見失うたびに再び手に取る。そう
いった価値のある本です」 ”

”就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万)。結婚前は証券会社勤務だった
姉・真帆(貯金六百万)。習い事に熱心で向上心の高い母・智子(貯金百万弱)。”

”そして一千万円を貯めた祖母・琴子。御厨家の女性たちは人生の節目とピンチを
乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか?
知識が深まり、絶対「元」もとれちゃう「節約」家族小説!”

小説なのですが、章立ても紹介です。

第1話 三千円の使いかた
第2話 七十三歳のハローワーク
第3話 目指せ!貯金一千万!
第4話 費用対効果
第5話 熟年離婚の経済学
第6話 節約家の人々

本書の解説を書いていて、本書の惹句の冒頭にも登場しました、垣谷美雨さんって、
一体誰?と思ったら、これも、経済家計ドラマとしてよく売れた「老後の資金があり
ません」の著者でした。(汗)

これも、確か、ドラマ化されましたですね。
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