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2023年07月29日06:19

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ストロング小林さん追悼(457)

79年新日本プロレス創立7周年記念「ビッグ・ファイト・シリーズ」終盤戦、第34戦は4月2日、岩手県東磐井郡千厩(せんまや)町(現在は一関市に吸収合併された)体育館(観衆2,400人発表)大会。

この日、翌4月3日、福岡スポーツセンターで行われる猪木vsレフトフック・デイトンの「格闘技世界一決定戦」(WWF格闘技世界ヘビー級選手権試合)の特別興行の為、猪木、木戸修、藤原喜明、ジョージ高野の4選手とセコンドの永源遙が福岡に向けて移動、千厩町大会と翌日の宮城県亘理町体育館大会には出場していません。

また、3月16日の那覇市奥武山体育館大会からテレビ朝日「ワールドプロレスリング」のゲスト解説者となった山本小鉄も猪木vsデイトン戦の解説者として福岡入りしており、最大で6人がシリーズから離れたことになります。

本連載(454)でも書きましたが、このシリーズは外国人勢+狼軍団が合体した為、外敵が10人になり、新日本プロレス本隊から3人が移動した為、千厩町大会は第1試合からメインイベントまで新日本プロレス同門対決がない異例の興行になりました。近年の新日本プロレスは本隊、外敵がボーダレス化しているので、珍しくはないですが、昭和では千厩町大会1度だけだと思います。

ストロング小林はメインイベントに出場。3大会連続メインを務めています。藤波辰巳とのタッグで上田馬之助&マサ齋藤組と対戦。1本目は12分31秒、上田がS小林を体固め、2本目は2分37秒、上田が藤波に反則勝ち。藤波&S小林組は反則含みながら2−0のストレート負けを喫していますがS小林の役どころは完全にジョバーですね…。

セミファイナルは長州力とタイガー・ジェット・シンのシングルマッチ45分1本勝負で5分45秒、シンが体固めでフォール勝ち。

セミ前は坂口征二がジョニー・マンテルを11分29秒、体固めで破り、グラン浜田&小林邦昭組vsベビー・フェイス&ハン・リー組は17分42秒、浜田がHリーにリングアウト勝ちしています。ヒロ・マツダは星野勘太郎に15分35秒、首固めでフォール勝ち。

スタン・スタージャックは若手の平田淳二を10分6秒、体固めで破り、ペーロ・アグアヨは荒川真(ドン)を8分2秒、体固めでフォール勝ち。第1試合のサイレント・マクニーと前田明(日明)のシングルマッチは15分時間切れ引き分けとなりましたが、この試合はシュートマッチだったという定説があります。

マクニーは言葉が不自由な聾唖者のレスラーであり、自分から何か仕掛けるような発言はしないと考えられますし、自分のポジションについても理解していたはず、マクニーの方から試合前、もしくは試合中に不穏試合を仕掛けて来ることはまず考えにくい。

前田は「Gスピリッツ」第3号におけるインタビューで「自分らがプロレスの世界に入った頃は“相手が(技を)受けないっていうんだったら、やってもいいんだよ”っていうのを当たり前に言われてましたから。最初、訳がわかんない時に段々熱くなって喧嘩に限りなく近い試合になるってありましたよ」と述懐しています。

この日は事実上の師匠格である藤原が不在であり、荒川かミスター高橋レフェリーが何やら焚き付けた可能性は大です。

第35戦は4月3日、宮城県亘理郡亘理町体育館(観衆2,000人発表)大会。メインイベントは坂口&藤波組とシン&Jマンテル組が対戦。1本目は9分、日本組の反則勝ち、2本目は3分27秒、坂口がJマンテルを体固めで破り、反則含みながら2−0のストレートで坂口&藤波組が勝利を収めています。

留守部隊の最強コンビだけに反則を入れてのストレート勝ちが順当かと思いますが、前日の藤波&S小林組との扱いがあまりに差があり過ぎです。

セミファイルはS小林とマツダのシングルマッチ45分1本勝負。3月23日、呉市体育館ではマツダの空中胴絞め落としの前に一敗地にまみれたS小林ですが、北米タッグタイトル戦本番まで最後の対戦だけに、リベンジしておきたいところ。試合は14分15秒、両者リングアウトの引き分けで何とかS小林が面目躍如しています。

セミ前は星野が上田に6分51秒、反則勝ち、長州はスタージャックを6分50秒、サソリ固めで撃破、浜田&平田淳二組vsBフェイス&マクニー組は14分30秒、浜田がマクニーを逆片エビ固めで降しました。

M齋藤はHリーを5分28秒、逆エビ固めで破り、アグアヨは小林邦を12分、片エビ固めで破りました。

同日、福岡スポーツセンター(テレビ生中継、観衆6,200人発表)では特別興行「格闘技世界一決定戦」が開催されました。福岡での格闘技戦開催は前78年6月7日、同所での猪木vsザ・モンスターマンの再戦、坂口vsランバージャック・ジョニー・リー、ウィリエム・ルスカvsバッファロー・アレンの柔道ジャケットマッチ以来10か月ぶり2度目。

新日本プロレスが同日同時刻に2か所で興行を打ったのはこれが初でした。(この項続く)
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