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2023年07月02日22:15

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ストロング小林さん追悼(431)

79年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」第7戦は1月12日、神奈川県川崎市体育館(テレビ生中継、観衆3,700人発表)大会。

メインイベントは猪木のNWFヘビー級王座にボブ・ループが挑戦した61分1本勝負。猪木のNWF王座戦は東京・大阪・名古屋などの大都市中心で組まれることが多く、中規模都市である川崎で組まれることは異例。猪木の出身地であった横浜文化体育館でも、NWF王座の時代はタイトルマッチが組まれたことはなかったです。

猪木もシリーズ終了後の2月6日、大阪府立体育会館大会にはミスターXとの異種格闘技戦が決まっており、前78年の11月の「欧州世界選手権シリーズ」で首、型、腰を痛めコンディションは最悪の状況でした。

猪木は欧州遠征から帰国後すぐに「プレ日本選手権」決勝トーナメントに出場、星野勘太郎、ストロング小林、マサ齋藤ら難敵を降して決勝進出を果たし、12月16日、蔵前国技館で「狼軍団」の首領、ヒロ・マツダを卍固めで降して優勝。

猪木は休む暇もなく渡米し、12月18日にはニューヨークMSGに出場、テキサス・レッド(レッド・バスチェン)を相手に寄贈されたWWWF格闘技世界ヘビー級王座を初防衛。まさに満身創痍で試合に出続けていたこともあってコンディション調整のためにこの「新春黄金シリーズ」はタイトル戦には出たくないという方針でした。 

しかし「ワールドプロレスリング」を放送していたテレビ朝日から、1月中にNWFのタイトルマッチを組むよう要請され、やむを得ずに川崎で行なわれることになりました。まだシュツットガルトでのローラン・ボック戦でのダメージが残る猪木にはガチンコの強さでは定評のあるループは難敵。

開幕戦の1月5日、大田区体育館での前哨戦のタッグマッチ(猪木&S小林組vsループ&ヘス組)でもループのショルダーバスターを喰らって痛めていた右肩に更に痛め、満身創痍の状態でループを迎え撃たなければならなくなりました。

試合開始、猪木がヘッドロックからロープに飛んでのショルダータックルを仕掛けるが、ループはジャンピング・ニーで切り返して猪木を場外へ、猪木はセコンドのマレンコの動きを気にしながらリングにカムバック。ループはアマレス流の片足タックルから腕を固めて猪木の動きを封じ、ロープに押し込んでニードロップ、猪木はたまらず場外へエスケープするがリングに戻るとループに捕まり、足を取られてレッグシザースで倒されて、グラウンドレスリングに引き込まれてしまいました。猪木は逃れるも再び捕まり動きを封じられました。

猪木もヘッドシザースで切り返しましたが、ループは猪木の痛めている左足を攻めて反撃、両者スタンディング状態から猪木は張り手を見舞っていきましたが、ループは軽くいなします。しかしスタンドではループは攻めて来ない。猪木も「カマン!」と挑発しましたが、誘いには乗って来ず。セコンドのマレンコの動きを牽制しつつ、試合の流れを変えようとループをヘッドロックから素早くレッグシザースから足を捕らえようとするが、体勢を入れ換えたループは上から覆い被さりグラウンドでコントロール、猪木はヘッドシザースを狙うがループは巧みに逃れ、グラウンドに引きずり込み、足を絡めながらのバナナスプレッドからのグラウンドコブラツイストで優位に立ちます。猪木は試合の流れを変えようと場外へ降りますが、自分のペースに乗ってこないループに苛立っていきました。

スタンディングで猪木が挑発するとループは場外へ逃れてマレンコから何やら耳打ちされてリングに戻るという具合で間合いを外された猪木はアリキックを放っていくも、ループは再び片足タックルからグラウンドに持ち込み、ループがマウントを奪ったまま両者場外にもつれ込むも、ループは鉄柱攻撃からリングに戻りアームバーで猪木の動きを再び封じにかかりました。

これを逃れた猪木は足を取って足4の字固めを決めましたがループは身体を反転させて逃れ、場外へ落ちたループは足を痛めたのか呼吸を整えてリングに戻ると、猪木は片足タックルから逆片エビ固めで絞り上げるも逃れたループはまたもグラウンドに引き込んでクルックヘッドシザース、これを逃れた猪木はボディスラム、しかしループは間合いを外して攻撃させず、片足タックルでコーナーへ押し込むと、マレンコがエプロンからステッキで猪木を攻撃。

ループはネックブリーカー・ドロップ、リング下に降りた猪木は場外のマレンコに襲い掛かり、マレンコもたまらずリング内に逃れる。

ループはリングに戻った猪木にパンチ、エルボーを放ち、打撃ならこちらのモノと猪木はナックルパート、逆水平チョップで応戦も、ループは猪木を軽々と担ぎ上げるとマンハッタンドロップからエルボードロップと猪木に試合の主導権を握らせず、逆片エビ固めで猪木を追い詰める。

ループはベアハッグからのフロントスープレックス狙い、体勢を入れ換えた猪木はバックドロップ、ストンピングを浴びせるも、ループがバックを奪うとそのままアマレスの「リフト」と呼ばれる反り投げで投げてから身体を密着して離さず、バックから猪木の動きを封じました。

スタンディングになると猪木はブレーンバスターで投げ捨てましたが、セコンドのマレンコが巧妙に猪木の視界に入り込む為に気を取られてしまい、攻撃が連続しません。 

ループはタックルからサイドポジションを奪い、腕を固めるが猪木はアームホイップ、フライングメイヤーで反撃するとループはドロップキック、差し合いのままループはロープ押し込むとボディブローの連打から必殺のショルダーバスターを決め、とどめの2発目のショルダーバスターを度狙ったところで滑り降りて逃れた猪木はアリキックの連打からコブラツイスト。

そこへマレンコが乱入してミスター高橋レフェリーを襲撃、これに怒った猪木は技を解いてマレンコに殴りかかると、ループもマレンコのステッキで猪木を殴打、坂口を初めとした新日本勢と外国人勢がリングに上がり乱闘となって試合終了、27分2秒、猪木の反則勝ちで18度目の防衛となりました。

試合後猪木は「こんな早い段階でタイトルマッチが組まれてしまったのは不本意。もう少し、自分のコンディションを考えてもらわなければ困る」と強引にNWFヘビー級選手権試合を要請したテレビ朝日側に不満をぶつけました。

テレビ生中継はメインのNWF選手権試合のみ。セミファイナルは坂口征二&ストロング小林組がクルト・フォン・ヘス&トニー・ロコ組と対戦したタッグマッチ45分3本勝負。1本目は4分3秒、両チームリングアウトで1−1。決勝の2本目は2分32秒、S小林がロコをカナディアン・バックブリーカーでギブアップさせ、2−1で坂口&S小林組の勝利。

セミ前では長州力はカルロス・ホセ・エストラーダを5分56秒、サソリ固めでギブアップさせました。ジョニー・パワーズは星野勘太郎に4分44秒、足8の字固め(パワーズロック)でギブアップ勝ち。

地元川崎市出身の木戸修はヘクター・ゲレロを5分10秒、体固めで破り、山本小鉄は荒川真(ドン)と組んで、藤原喜明&小林邦昭組とタッグマッチ30分1本勝負で対戦、12分11秒、小鉄が小林邦を体固めで撃破しました。トニー・セントクレアーは永源遙に6分9秒、体固めでフォール勝ちをしています。

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