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2022年05月06日22:33

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【鉄道】 あずさ、しなの、ひのとり、のぞみ

今日は平日だが休暇を取得しており、今年のゴールデンウィークは10連休となっている。とはいっても遠出の予定はなく、自宅や近場でのんびり過ごすはずだった。しかし、しばらく鉄道に乗って出かけていないので禁断症状が出た。そこで急遽思い立って、出かけてしまったのである。JRの特急に乗れればどこでもよかったのだが、なんとなく「あずさ」と「しなの」の特急券と中央線経由名古屋市内までの乗車券を買った。

早朝の南武線で立川に向かう。立川駅も平日朝のラッシュが始まろうとしていたが、普段の日よりは空いているのだろう。立川7:21発の「あずさ1号」に乗車する。2017年から運行開始しているE353系だ。カッコイイ特急車両である。指定は12号車で一番先頭だ。次の八王子でも若干乗ってきたが、12号車の乗車率は50%程度で、2人がけの席が1人ずつでほぼ埋まる程度である。

高尾を過ぎると東京近郊の風景から一変、山岳風景になる。東京都も脱出だ。「あずさ1号」は大月、甲府、韮崎、小淵沢、茅野、上諏訪、岡谷、塩尻に停車する。山梨県に入り、笹子、大日影の2つのトンネルを抜けて勝沼ぶどう郷に出ると、左側に開ける風景は、中央線の車窓風景でもお気に入りのものだ。山梨市あたりでは富士山もよく見える。甲府で下車した人も多く、12号車は30%程度の乗車率となった。「あずさ」はいつも混雑している印象があったが、今日はガラガラで意外である。小淵沢を過ぎて長野県に入る。茅野を少し過ぎたあたりから単線になり、しばらくして諏訪湖が見えてくる。塩嶺トンネルを抜けると塩尻だ。ここで下車する。30分くらい時間があるので途中下車して、駅周辺を少しだけ散策する。塩尻はワインと山賊焼きの町だ。

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(立川駅に入線した「あずさ」)

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(塩尻駅)

塩尻駅に戻り、10:03発の「しなの6号」に乗車する。ここからはJR東海になる、「しなの」の乗務員も塩尻で交代だ。383系で、基本編成6両に2両増結した8両編成だ。指定は2号車である。2号車には8人しか乗っていず、ガラガラだ、それよりも、乗った瞬間に「古い車両だなあ」と思ってしまった。JR発足後に登場した車両ではあるが、もう30年近く走っており、「国鉄」っぽい雰囲気すらする。さっき乗ってきた新型車両の「あずさ」とのギャップが大きいが、それが却って落ち着いたりする。停車駅は木曽福島、中津川、多治見、千種と少な目で、振子電車の383系はカーブのたびに車体を傾けながら、快調に飛ばしていく。木曽の風景は日本の古き田舎のようで、美しい眺めである。中央線はほぼ木曽川に沿って走る。木曽を抜けて岐阜県に入ると、田舎の風景には違いないが、なんとなく雰囲気が違って見える。瑞浪を過ぎると名古屋近郊の風景になるかと思いきや、名古屋近郊の秘境駅と言われる古虎渓、定光寺もあり、高蔵寺を過ぎてようやく名古屋も近いかなという感じだ。勝川を過ぎると名古屋市内に入り、千種に停車したあと、半円を描くようにして名古屋駅に到着する。

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(名古屋に到着した「しなの」)

名古屋到着は定刻の12:01。新幹線ならとっくに着いているだろうが、中央線経由で行くのもよいものである。急がないならこっちの方がいいとさえ思う。さて、ちょうど昼時だが、改札を出ると「名古屋うまいもん通り」にすぐ出て、この中にある「まるは食堂」でエビフリャー、いやエビフライ定食を食べた。名古屋のエビフライは大きくて旨い。

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(まるは食堂)

このあとは、全く何も考えていなかった。名古屋周辺を適当にブラブラするか、名鉄か近鉄にちょっと乗ってみるかと、あれこれエビフライを食べながら考えたが結論は出ず、とりあえず店を出たら近鉄の乗り場の前に出た。ここで、「ひのとり」のポスターが目に入り、「これに乗りたい!」と瞬間的に思い、すぐに出る13:00発の「ひのとり63列車」の特急券と乗車券を、大阪難波まで買ってしまった。改札を入ると「ひのとり」が入線してきた。実にカッコイイ特急車両。アーバンライナー利用の場合に比べて200円ほど特急料金が高くなるが、それ以上の価値がある。近鉄ならではの豪華な特急車両なのである。指定の4号車に乗車する。ここで、今日乗った「あずさ」、「しなの」、「ひのとり」の座席番号が全て4Aであったことに気付く。なんという偶然。

「ひのとり」は定刻に名古屋を出発。途中、津、鶴橋、大阪上本町のみに停車する。鶴橋は大阪市内なので、実質の途中停車駅は津のみといってよい。庄内川、木曽川、揖斐川と、大きな川を続けて渡る。このあたりはJR関西線ともほぼ並走しているが、完全に近鉄優位なのは明らかである。揖斐川を渡るあたりでJR関西線の普通電車をさっと抜き去った、と思ったら桑名付近でいきなり真横に現れて、関西線もなかなかやるもんだ。でも、「ひのとり」は桑名に停車しない。あっというまに引き離した。そこそこ大きな駅である四日市さえ通過して、県庁所在地の津だけ停まる。「次はつ、つ」と、一文字だけの駅名ゆえに、案内放送がなんとなく間が抜けて聞こえてしまう。

伊勢中川の手前で減速するが、ここで短絡線を通って、名古屋線から大阪線に入る。再び加速して、三重県の山奥を駆け抜ける。長い新青山トンネルを抜け、しばらくして名張市内を抜けると奈良県に入る。桜井を過ぎたあたりから、車窓も近郊風景に変わっていき、大阪府内に入ると、まもなく奈良線と合流し、鶴橋に到着だ。そのあと、大阪上本町、1つ飛ばして大阪難波と停車。終点である。定刻の15:08に到着した。名古屋と大阪の間は新幹線利用が圧倒的に早いが、近鉄特急、特に「ひのとり」利用も魅力的である。結局、新幹線を全く使わずに大阪まで来た。

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(名古屋駅に停車中の「ひのとり」)

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(大阪難波駅)

このあとは難波駅周辺を少し散策する。ここは何度も来ているところだが、いかにも大阪という感じで、東京とは雰囲気が違うのである。特に何をする訳でもないので、あとは地下鉄御堂筋線に乗って新大阪駅に向かった。新大阪からは新幹線である。新横浜まで16:39発の「のぞみ238号」の特急券と乗車券を購入した。「のぞみ238号」はN700Aであった。帰りの「のぞみ」は結構混雑していて、京都を過ぎたあたりで、乗った4号車はほぼ満席になった。今日乗った特急で初めて隣りの席にも人がいた。京都の次は名古屋。近鉄で2時間以上かかったところを50分ほどで着いてしまう。あとは新横浜までノンストップだ。新富士あたりでは富士山が見える。日が長くなっており、18:00過ぎてもまだ明るい。今日は山梨県側と静岡県側の両方から富士山を見たことになる。小田原を通過する時、「ただいま時刻通りに小田原を通過しました。あと13分で新横浜に到着します」との案内が入る。小田原から新横浜まで13分しかかからないのかと、改めて驚いてしまう。

新横浜で下車。ただただ鉄道に乗っていただけの一日だったが、こんな日もいいのではないか。楽しい休日であった。
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