今日の午後は、東京交響楽団の演奏会。名曲全集第155回である。
プログラムは次のとおりである。
・ドビュッシー: 牧神の午後への前奏曲
・ラヴェル: ピアノ協奏曲ト長調
・サン=サーンス: 交響曲第3番「オルガン付き」
(アンコール) ドビュッシー: 月の光
指揮:大友直人/ピアノ:黒沼香恋/オルガン:大木麻理
会場:ミューザ川崎 (14:00 開演)
新型コロナ・ウィルス感染防止対策のため各地の演奏会が軒並み中止になっている中、東京交響楽団は強行したのか? 実は無観客ライブの無料配信を自宅で観たのである。
もちろん実際にホールで生で聴くような訳にはいかないが、予想していたよりもよく、結局最初から最後まで十分に楽しめたのであった。客のいないホールにお辞儀する指揮者や演奏者も含め、普段と全く変わりない進行で、編集した録画を見ているのではない臨場感があった。休憩もしっかり20分とったし。
ピアニストの黒沼さんは、ミューザ・ソリスト・オーディションの2017年合格者とのことで、本当は大勢の客の前で弾きたかっただろうけれど、仕方あるまい。なかなか素敵なラヴェルであった。アンコールで弾いた「月の光」も実に美しく、生で聴きたかったと思わずにはいられなかった。サン=サーンスも素晴らしい演奏だった。
客席からは、演奏中のノイズも楽章間の咳払いもなく、もちろんフライング拍手もなく、ホール全体に響く演奏だけが聞こえるというのは、結構いいかもしれない。演奏終了後の拍手も、楽団員による相互に奏者を讃えるものであった。
本音はやはりホールで生で聴きたいが、こういう状況では、こういうのもいいかなと思った次第である。
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