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2019年09月30日00:00

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使徒15章

01 さて、ある人達がユダヤから下って来て、兄弟達に「貴方方も、モーセの慣例に従って割礼を受けなければ、救われない」と、説いていた。
02 そこで、パウロやバルナバと彼らとの間に、少なからぬ紛糾と争論とが生じたので、パウロ、バルナバその他数人の者がエルサレムに上り、使徒達や長老達と、この問題について協議する事になった。
03 彼らは教会の人々に見送られ、ピニケ、サマリヤを通って、道すがら、異邦人達の改宗の模様を詳しく説明し、全ての兄弟達を大いに喜ばせた。
04 エルサレムに着くと、彼らは教会と使徒達、長老達に迎えられて、神が彼らと共にいてなされた事を、悉く報告した。
05 ところが、パリサイ派から信仰に入って来た人達が立って、「異邦人にも割礼を施し、またモーセの律法を守らせるべきである」と主張した。
06 そこで、使徒達や長老達が、この問題について審議する為に集まった。
07 激しい争論があった後、ペテロが立って言った、「兄弟達よ、ご承知の通り、異邦人が私の口から福音の言葉を聞いて信じるようにと、神は初めの頃に、諸君の中から私をお選びになったのである。
08 そして、人の心をご存じである神は、聖霊を我々に賜わったと同様に彼らにも賜わって、彼らに対して証を成し、
09 また、その信仰によって彼らの心を清め、我々と彼らとの間に、何の分け隔てもなさらなかった。
10 然るに、諸君はなぜ、今我々の先祖も我々自身も、負い切れなかったくびきをあの弟子達の首にかけて、神を試みるのか。
11 確かに、主イエスの恵みによって、我々は救われるのだと信じるが、彼らとても同様である」。
12 すると、全会衆は黙ってしまった。それから、バルナバとパウロとが、彼らを通して異邦人の間に神が行われた数々のしるしと奇跡の事を、説明するのを聞いた。
13 二人が語り終えた後、ヤコブはそれに応じて述べた、「兄弟達よ、私の意見を聞いて頂きたい。
14 神が初めに異邦人達を顧みて、その中から御名を負う民を選び出された次第は、シメオンが既に説明した。
15 預言者達の言葉も、それと一致している。即ち、こう書いてある、
16 『その後、私は帰って来て、倒れたダビデの幕屋を建て変え、崩れた箇所を修理し、それを立て直そう。
17 残っている人々も、私の名を唱えている全ての異邦人も、主を尋ね求めるようになる為である。
18 世の初めからこれらの事を知らせておられる主が、こう仰せになった』。
19 そこで、私の意見では、異邦人の中から神に帰依している人達に、煩いをかけてはいけない。
20 ただ、偶像に供えて汚れた物と、不品行と、絞め殺したものと、血とを、避けるようにと、彼らに書き送る事にしたい。
21 古い時代から、どの町にもモーセの律法を宣べ伝える者がいて、安息日毎にそれを諸会堂で朗読する慣わしであるから」。
22 そこで、使徒達や長老達は、全教会と協議した末、お互の中から人々を選んで、パウロやバルナバと共に、アンテオケに派遣する事に決めた。選ばれたのは、バルサバというユダとシラスとであったが、いずれも兄弟達の間で重んじられていた人達であった。
23 この人達に託された書面はこうである。「貴方方の兄弟である使徒および長老達から、アンテオケ、シリヤ、キリキヤにいる異邦人の兄弟がたに、挨拶を送る。
24 こちらから行ったある者達が、私達からの指示もないのに、色々なことを言って、貴方方を騒がせ、貴方方の心を乱したと伝え聞いた。
25 そこで、私達は人々を選んで、愛するバルナバ及びパウロと共に、貴方方の元に派遣する事に、衆議一決した。
26 この二人は、我らの主イエス・キリストの名の為に、その命を投げ出した人々であるが、
27 彼らと共に、ユダとシラスとを派遣する次第である。この人達は、貴方方に、同じ趣旨の事を、口頭でも伝えるであろう。
28 即ち、聖霊と私達とは、次の必要事項の他は、どんな負担をも、貴方方に負わせない事に決めた。
29 それは、偶像に供えたものと、血と、絞め殺したものと、不品行とを、避けるという事である。これらのものから遠ざかっておれば、それで宜しい。以上」。
30 さて、一行は人々に見送られて、アンテオケに下って行き、会衆を集めて、その書面を手渡した。
31 人々はそれを読んで、その勧めの言葉を喜んだ。
32 ユダとシラスとは共に預言者であったので、多くの言葉をもって兄弟達を励まし、また力付けた。
33 二人は、暫くの時を、そこで過ごした後、兄弟達から、旅の平安を祈られて、見送りを受け、自分らを派遣した人々の所に帰って行った。
34 〔しかし、シラスだけは、引き続き留まる事にした。〕
35 パウロとバルナバとはアンテオケに滞在を続けて、他の多くの人達と共に、主の言葉を教え且つ宣べ伝えた。
36 幾日かの後、パウロはバルナバに言った、「さあ、前に主の言葉を伝えた全ての町々にいる兄弟達を、また訪問して、皆がどうしているかを見て来ようではないか」。
37 そこで、バルナバはマルコというヨハネも一緒に連れて行くつもりでいた。
38 しかし、パウロは、前にパンフリヤで一行から離れて、働きを共にしなかったような者は、連れて行かないがよいと考えた。
39 こうして激論が起り、その結果二人は互に別れ別れになり、バルナバはマルコを連れてクプロに渡って行き、
40 パウロはシラスを選び、兄弟達から主の恵みに委ねられて、出発した。
41 そしてパウロは、シリヤ、キリキヤの地方を通って、諸教会を力付けた。
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