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2019年09月25日04:39

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使徒10章

01 さて、カイザリヤにコルネリオという名の人がいた。イタリヤ隊と呼ばれた部隊の百卒長で、
02 信心深く、家族一同と共に神を敬い、民に数々の施しを成し、絶えず神に祈をしていた。
03 ある日の午後三時頃、神の使が彼の所に来て、「コルネリオよ」と呼ぶのを、幻ではっきり見た。
04 彼は御使を見つめていたが、恐ろしくなって、「主よ、何でございますか」と言った。すると御使が言った、「貴方の祈や施しは神のみ前に届いて、覚えられている。
05 ついては今、ヨッパに人をやって、ペテロと呼ばれるシモンという人を招きなさい。
06 この人は、海辺に家を持つ皮なめしシモンという者の客となっている」。
07 この御告げをした御使が立ち去った後、コルネリオは、僕二人と、部下の中で信心深い兵卒一人とを呼び、
08 一切の事を説明して聞かせ、ヨッパへ送り出した。
09 翌日、この三人が旅を続けて町の近くに来た頃、ペテロは祈をする為屋上に上った。時は昼の十二時頃であった。
10 彼は空腹を覚えて、何か食べたいと思った。そして、人々が食事の用意をしている間に、夢心地になった。
11 すると、天が開け、大きな布のような入れ物が、四隅を吊されて、地上に降りて来るのを見た。
12 その中には、地上の四つ足や這うもの、また空の鳥など、各種の生き物が入っていた。
13 そして声が彼に聞えてきた、「ペテロよ。立って、それらを屠って食べなさい」。
14 ペテロは言った、「主よ、それはできません。私は今までに、清くないもの、汚れたものは、何一つ食べた事がありません」。
15 すると、声が二度目に掛かってきた、「神が清めたものを、清くないなどと言ってはならない」。
16 こんな事が三度もあってから、その入れ物はすぐ天に引き上げられた。
17 ペテロが、今見た幻は何の事だろうかと、一人思案にくれていると、丁度その時、コルネリオから送られた人達が、シモンの家を尋ね当てて、その門口に立っていた。
18 そして声を掛けて、「ペテロと呼ばれるシモンという方が、こちらにお泊まりではございませんか」と尋ねた。
19 ペテロは尚も幻について、思い巡らしていると、御霊が言った、「ご覧なさい、三人の人達が、貴方を尋ねて来ている。
20 さあ、立って下に降り、躊躇わないで、彼らと一緒に出掛けるがよい。私が彼らをよこしたのである」。
21 そこでペテロは、その人達の所に降りて行って言った、「私がお尋ねのペテロです。どんなご用でおいでになったのですか」。
22 彼らは答えた、「正しい人で、神を敬い、ユダヤの全国民に好感を持たれている百卒長コルネリオが、貴方を家に招いてお話を伺うようにとの御告げを、聖なる御使から受けましたので、参りました」。
23 そこで、ペテロは、彼らを迎えて泊まらせた。翌日、ペテロは立って、彼らと連れだって出発した。ヨッパの兄弟達数人も一緒に行った。
24 その次の日に、一行はカイザリヤに着いた。コルネリオは親族や親しい友人達を呼び集めて、待っていた。
25 ペテロがいよいよ到着すると、コルネリオは出迎えて、彼の足元にひれ伏して拝した。
26 するとペテロは、彼を引き起して言った、「お立ちなさい。私も同じ人間です」。
27 それから共に話しながら、部屋に入って行くと、そこには、既に大勢の人が集まっていた。
28 ペテロは彼らに言った、「貴方方が知っている通り、ユダヤ人が他国の人と交際したり、出入りしたりする事は、禁じられています。ところが、神は、どんな人間をも清くないとか、汚れているとか言ってはならないと、私にお示しになりました。
29 お招きに与った時、少しも躊躇わずに参ったのは、その為なのです。そこで伺いますが、どういう訳で、私を招いて下さったのですか」。
30 これに対してコルネリオが答えた、「四日前、丁度この時刻に、私が自宅で午後三時の祈をしていますと、突然、輝いた衣を着た人が、前に立って申しました、
31 『コルネリオよ、貴方の祈は聞き入れられ、貴方の施しは神の御前に覚えられている。
32 そこでヨッパに人を送ってペテロと呼ばれるシモンを招きなさい。その人は皮なめしシモンの海沿いの家に泊まっている』。
33 それで、早速貴方をお呼びしたのです。ようこそおいで下さいました。今私達は、主が貴方に御告げになった事を残らず伺おうとして、皆神の御前にまかり出ているのです」。
34 そこでペテロは口を開いて言った、「神は人を偏り見ない方で、
35 神を敬い義を行う者はどの国民でも受け入れて下さる事が、本当によく分かってきました。
36 貴方方は、神が全ての者の主なるイエス・キリストによって平和の福音を宣べ伝えて、イスラエルの子らにお送り下さった御言をご存じでしょう。
37 それは、ヨハネがバプテスマを説いた後、ガリラヤから始まってユダヤ全土に広まった福音を述べたものです。
38 神はナザレのイエスに聖霊と力とを注がれました。このイエスは、神が共におられるので、良い働きをしながら、また悪魔に押え付けられている人々を悉く癒しながら、巡回されました。
39 私達は、イエスがこうしてユダヤ人の地やエルサレムで成さった全ての事の証人であります。人々はこのイエスを木に架けて殺したのです。
40 しかし神はイエスを三日目に蘇らせ、
41 全部の人々にではなかったが、私達証人として予め選ばれた者達に現れるようにして下さいました。私達は、イエスが死人の中から復活された後、共に飲食しました。
42 それから、イエス御自身が生者と死者との審判者として神に定められた方である事を、人々に宣べ伝え、また証するようにと、神は私達にお命じになったのです。
43 預言者達も皆、イエスを信じる者は悉く、その名によって罪の赦しが受けられると、証をしています」。
44 ペテロがこれらの言葉をまだ語り終えない内に、それを聞いていた皆の人達に、聖霊が降った。
45 割礼を受けている信者で、ペテロについて来た人達は、異邦人達にも聖霊の賜物が注がれたのを見て、驚いた。
46 それは、彼らが異言を語って神を讃美しているのを聞いたからである。そこで、ペテロが言い出した、
47 「この人達が私達と同じように聖霊を受けたからには、彼らに水でバプテスマを授けるのを、誰が拒み得ようか」。
48 こう言って、ペテロはその人々に命じて、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けさせた。それから、彼らはペテロに願って、尚数日の間滞在して貰った。
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