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2019年07月04日22:13

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戦国時代、三国志だけが歴史物語ではない

 大河ドラマの定番といえば、戦国時代。それに続く幕末・維新と比べても、描ける時期は100年と長く、さまざまな武将たちの人生や生涯を描き切ることができる。
 一方、中国史では三国志が私たちにとって、最もなじみ深い。私の世代では、幼少期にNHKが人形劇を放映していたり、コーエーの歴史シミュレーションゲームで「信長の野望」シリーズとともに「三国志」が何度も続編を出していた。横山光輝の歴史マンガにハマった友人も多い。

 ただ、動乱の時代は日本や中国、世界史においてもこれらに限定されるわけではない。中世に限っても、保元・平治の乱から治承・寿永の乱までのいわゆる源平の戦いがある。鎌倉幕府内の権力闘争を経て、南北朝から室町時代にかけても、戦乱は続いている。
 中国も、春秋戦国時代、項羽と劉邦の時代はもとより、五胡十六国、五代十国は、数年で王朝の興亡が続くまさに群雄割拠の時代であった。近代でも、清末からは軍閥が割拠する内乱が長く続いていた。

 西洋史も、古代ギリシア、ローマだけでなく、たとえば中世・近世イタリアは長く諸勢力に分裂しており、それらがフランスや神聖ローマ帝国、ローマ教皇と合従連衡を繰り返していた。このあたりの時代は、「ローマ人の物語」でも有名な塩野七生さんが小説を描いているけれど、まだまだ一般の認知度は低い。

 戦国時代や三国志と比べて、ほかは史料的な制約や人びとの関心の低さもあって、ドラマや物語になりにくいところはある。けれども、それぞれの時代を紐解いてみると、私たちを惹きつけてやまない人物や相剋があるはずなのだ。
 私もマイナーな時代の歴史に触れることもあるけれど、そこに興味をかき立てられることは少なくない。そうやって、もっと歴史にも多様な関心が広がればいいと思う。
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