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2019年06月01日09:25

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移動の短縮、街のかたち

 昨日、横浜へ。いつもはだらだらした挙句、昼過ぎに出発ということが多いのだけれど、今回は午前中に家を出た。移動はJRで。飛行機と比べると確かに時間はかかるものの、最寄りの駅から駅までだと、乗り換え込みでもひと昔前からずいぶんと短縮したように思う。

 新幹線のない時代はともかく、昭和末期でも東京までは六時間以上かかっていた。連絡船で一時間、在来線と乗り換え時間で一時間、新幹線で東京まで四時間から五時間である。駅にはエスカレーターやエレベーターも設置していないところが多かったから、重い荷物を下げて階段をのぼっていた。
 その当時、航路といえば、地元の空港からプロペラ機で大阪(伊丹)に向かい、ジェット機に乗り換えて東京(羽田)に向かっていた、いまなら航路だけでいえば一時間くらいだけれど、乗り換えを含めて二時間以上かかっていたわけだ。

 いずれも、この三十年ほどで移動が短縮された。郷里が支店経済で回っていたのは、そういう移動時間がネックになっていたからということもある。出張が一日がかりなら、出先の支店を作った方が効率的というわけだ。
 だから当然のように、平成に入って支店が統廃合され、大通りのビルからテナントがいなくなっていった。住む場所もいらなくなるから、社宅も取り壊される。いまは、支店が残っているところでも、ほとんどが民間のアパートやマンションの賃貸というかたちになっている。

 横浜ならば空き家は無縁のことかといえば、そうではない。たとえば相続で親の家やマンションを整理して、買い手がつかないまま放置されているところも少なくないという。マンションについては修繕費が前提になるから、空き部屋が増えると一戸当たりの負担率が大きくなってしまう。空き家も、場所がよければともかく、そうでなければ事情も違ってくる。

 すでに日本の人口は減少傾向にあるけれど、核家族化、一人暮らしが一般的になったことで世帯数は微増していた。しかしそれも減少に転じてきているという。人口が急増して、慌ててインフラ整備を行ったのが前のオリンピックの時代(新幹線もその時代の産物)ならば、人口が減少して、そのインフラが老朽化しているのがいまの時代ということになる。
 それでも建設ラッシュが続いているけれど、建てることよりも、維持したり、壊したりすることへの意識が希薄なのが、いまの状況を作り上げている。
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