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2019年05月25日18:44

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読書日記Nо.1181(胎児のはなし)

■増崎英明・最相葉月「胎児のはなし」2019年3月ミシマ社刊

以前、養老孟司先生の本の帯に惹かれて、三木成夫さんの「内臓とこころ」
という文庫本を手に取ったことがある。

養老先生の帯のフレーズは、“「こころ」とは内臓された宇宙のリズムである”
というもので、“生命進化4億年の記憶を解き明かす伝説的名著!”との添え句
もあった。

その三木成夫さんの主著が、1983年に中公新書で刊行された「胎児の世界」で
35年経ってもまだ売れ続けているロングセラーになっている。

本書は、その本に啓発された、ノンフィクションライターの最相葉月さんが
胎児医療の最先端の増崎先生に、生徒として対談を挑んだ本だったので、
手に取った次第。

最相葉月さんのことは、ずっと以前に、この読書日記でも書いたが、間接的
にご縁があった方で、「セラピスト」とか、「1001話をつくった人」は
読んで、この読書日記でもとりあげている。

さてさて、それでは、ちと長いですが、惹句を全部紹介しちゃいます。

“この世に生まれた誰もが経験している胎児の世界。その不思議に当代随一の
ノンフィクションライター・最相葉月が迫ります。”

“妊娠・出産にまつわる素朴なギモンから、超音波検査、遺伝子解析などの
科学技術がもたらした恩恵と課題、さらには、母体とつながったまま手術を
することで胎児の命をつなげる「胎児医療」の最前線まで。”

“「生徒」最相さんの質問に答えてくださるのは、この道40年、胎児医療の
激動期とともに、産婦人科医として歩んでこられた長崎大学病院長の増崎先生。”

“お産は楽しいものと語る増崎先生の解説はわかりやすく、おもしろく、目から
ウロコのことばかり。生命の神秘と進化の謎に迫る、楽しくてためになる
科学ノンフィクション。”

この惹句を詠んでいるだけで、私の道楽読書日記のストライクゾーンであることを
長年のマイミクさんなら、ご理解いただけると思います。

読後感は、いやぁ、おもしろかった。

人間とは、なんだろうかという、この道楽読書日記の、どストライクゾーンの本
でした(^^♪

最後に、目次と小見出しの抜粋も、引用しておきます。

■第一章 みんな胎児がみたかったー胎児研究の歴史
・アダム派とイブ派がいた
■第二章 超音波に一目惚れー増崎英明、産婦人科医になる
・胎児はなぜ頭が下にあるのか
■第三章 胎児ーこの未知なるもの
・なぜ3000グラムで生まれるのか
■第四章 胎児を救うー「人」として扱う医療を
・胎児の声が聞こえた!
■第五章 胎児の表情七変化ーみんな生まれる前から笑っていた
・赤ちゃんを左側に抱く理由
■第六章 胎児の世界ー最新の技術と研究で分かったこと
・出生前診断は受けるべきか
■第七章 妊娠・出産の世界ー長年の研究と経験でわかったこと
・帝王切開と自然分娩の違い
■第八章 周産期医療最前線ー大学病院で今、何が行われているか
・イギリスと日本の違い
■第九章 私たちはどこから来て、どこへ行くのか
・君たちはなぜ、ゼロ歳で生まれてきたのか

たのしく、読ませていただきました(^^♪
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