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2019年02月21日17:13

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マンションからホテル、駐車場へ

 地方の中心部でも、かつてはある程度の広さがある土地ができれば、マンションやアパートが建設されるというのが一般的だった。しかし近年は、駐車場もしくはホテルへとトレンドが移ってきている。

 その背景には、マンションそのものの供給過剰と人口減がある。ホテルは、訪日客の増加によって宿泊施設が不足しているからだけれど、よほどの大都市でもなければ、立地によって明暗が大きく別れてくることになる。訪日客の規模が今後、どの程度になるのか。見通しがはっきりしないと、特に地方でのホテル建設はリスクが高い。一時的に稼働率が上がっても、年間を通じて一定の顧客が見込めなければ、商売としては成り立ちにくいからだ。

 そうなると、地方の都市部では駐車場が無難ということになる。まず、建設費が不要であり、将来的に需要が見込まれれば売却など、投資の対象にもなる。また、金利も低いので、一か月の駐車料金と比べても、利回りで数パーセントの黒字となる。
 「何でこんな住宅地に駐車場がボンボンできるんだ」と私も疑問だったのだけれど、コインパーキングはそういうからくりになっているらしい。マンションは建設費の負担も大きく、入居率が低ければ、すぐに赤字となる上に、メンテナンスも必要になる。

 もちろん、この前提は低金利だからこそであって、金利の上昇やパーキングの収益が地域単位で低下すれば、事情も変わってくることになる。それと興味深いのは、月極駐車場は逆に減っているということだ。自動車の出入りが多い場所は、月極よりもコインパーキングのほうが利益が出やすいのだろう。

 人の流れがどう変わるか、これを当てこんでの投資は、土地や建物が絡むだけに、五年、十年先を見据えるのは難しい。だいたい、十年前には訪日外国人がここまで増えるとはほとんど予想できなかった。では、マンション、ホテル、駐車場にしても、どういうことになるのか、十年以上先のことは分からないと捉えてかかるほうがいいのだろう。
 商売は何にせよ、見通しと現実に違いが生じるものであって、そのちょっとした違いが成功と失敗を分けるとは思う。ただ不動産投資は金額も大きくなりやすく、そのぶんリスクも上がるから、安易な手出しは禁物かもしれない。

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■12県で20年宿泊需要減の試算 訪日客増超す負の要因
(朝日新聞デジタル - 02月21日 13:53)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5507616
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