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2019年02月09日23:03

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百年人生とその社会

 今日は大叔母の三回忌。二年前、百二歳の天寿を全うされた。その大叔母の甥たちはそれに先立って亡くなっていたから、一族の最長老でもあった。父もその甥の一人である。

 いまから百年前というのは、ちょうど第一次世界大戦が終結し、戦後秩序の再編に向かっていた頃である。中国は中華民国成立後も国内は安定せず、未だ軍閥が割拠する状況だった。日本は大戦景気が終息し、いわばバブル崩壊へと向かう時期である。

 人の一生は短いというけれど、そう思うと長いのか、あるいは短い間に世の中が変わり過ぎているのか、何だか分からなくなる。もちろん百歳というのはいまでも長寿だけれども、六十歳の人ですら、一生のうちに東京オリンピックを二度経験するわけだ。けれども同じ国でも社会的背景は大きく様変わりしている。

 しかし、経済的なシステムは、社会が同じ秩序のまま永続することを前提として動いている。企業への融資や住宅ローンなど、もちろん三十年未満というのがほとんどだけれど、それでも世の中が変わる期間として、三十年は決して短いわけではない。社会保障制度も、それゆえに揺らいでいる。
 想定外の災害や事故も起きる可能性はあるし、戦争や国際的な混乱が絶対起きないとは言い切れない。人生八十年、百年ともなるとなおさらである。
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